交通事故体験記(完)~発生から示談成立まで~
「京都の交通事故事件なら丹波橋法律事務所」
これは,本人が言うと,まったくの宣伝ですね。
ただ,本人(または本人から依頼された人)ではなく,他の人に言われるとこれは,まったく意味が違ってきます。
5年くらい前の話ですが,私が,まだ前の事務所(この事務所も,交通事故を多数てがけている事務所でした)にいた時のことです。
その事務所に,いきなり,私を名指しで連絡があり,交通事故のご相談がありました。
私は,少し不思議に思い,その方に(事故は京都でしたが,その方自身は,関西以外に居住の方です),「どうして私をご存知なのですか」と尋ねてみました。
というのは,前の事務所は,宣伝などは何もしていない事務所でした。
その事務所の勤務弁護士であった私も,当然,その当時,広告(今ほどネット広告も盛んではありませんでした)などは一切していません。
ですので,一般の方には,私の名前を知るすべはほとんどないし,仮に名前くらいは知られていたとしても,特に,交通事故事件を多数している等,一般の方にはわからない状況と理解していたからです。
とすると,その方は,こう回答されました。
「京都で交通事故といえば,笠中弁護士と聞きまして」
この方も,「誰から聞いた」とはハッキリおっしゃりませんでした(その方も聞き伝えのような感じでした)が,どなたかを通じで,上記のような話を聞かれたので,相談に来られたということでした。
私は,不思議な感覚でした。
つまり,私の日ごろの仕事を見て,上記感想を持ってくれる人が一人でもいて,それが,さらに違う方に伝わっていったということです。
それは,私がそれまでに取り扱った事件の依頼者かもしれません。
また,相手方の関係者(弁護士や相手方本人等)かもしれません。
どのようなルートでの伝わり方であったとしても,うれしい気持ちがまずありました。
次に,恐ろしいという感覚もありました。
それは,上とは逆のパターン,つまり,私の日ごろの仕事を見た方が,マイナスのイメージを第三者に伝えることもあり得るということになるからです。
5年前ですから,まだ,今ほどは,ネット情報にあふれている時代ではありませんでしたが,それでも,口コミというのは,大きな影響があるということです。
今は,口コミがいくらでも広がる時代ですから,ひとつひとつの事件を丁寧に解決していくことが大切であると考えています。