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笠中晴司

交通事故のトラブルを解決に導く法律のプロ

笠中晴司(かさなかせいじ)

丹波橋法律事務所

コラム

交通事故体験記14~発生から示談成立まで~

個人ネタ

2014年5月28日 / 2017年3月3日更新

1 私が,何故「裁判という選択をせず,早期示談に応じた」のか。

  私の場合,争点は慰謝料の金額のみであり,裁判をすれば,慰謝料の金額が裁判基準となり,賠償額が増えることは間違いありませんでした。

  また,弁護士費用特約もありますので,弁護士費用の心配も要りませんでした。

  では,何故,その選択をせず,早期示談のほうを選択したのか。

  人が人生において選択をする際は,いろいろいな要素を検討したうえで,選択をすることになるかと思いますが,私がこの時点で検討したのは次の点でした。

(1)そもそも,金額がたいした金額でなかったこと

私の場合,慰謝料の金額と言っても,通院期間は50日に過ぎません。
とすると,増額されるとしても,わずかな金額であることはご想像いただけると思います。

これが,相当な金額であれば,もちろん,裁判という方向に行く可能性が高まったとは思います。

(2)時間がもったいなかったこと

これは,金額との相関関係もありますが,裁判にかかる時間と裁判をした結果,増加が予想される金額とを対比すれば,明らかに費用対効果の点でペイしないものでした。

ただ,私の場合,特に,早期にお金がいる理由もなく,打ち合わせと言っても,ほとんど要らないような事案でしたので,この点は,そう大きな要素ではありませんでした。

(3)弁護士として『品がない』と考えたこと

この点が,私が,裁判という選択をしなかった最大の理由です。

もちろん,裁判をすることは,国民としての当然の権利ですので,そのことが「品がない」と言っているわけではありません。
あくまで,この問題で弁護士が裁判までするのが,「品がない」と考えたという意味です。

つまり,弁護士は,「他人のもめ事に,自ら入っていき,そのもめ事を解決に導くことで,報酬をいただく」職業です。
そんな職業の弁護士が,自分のたいしたことのない「もめ事」を,自ら大きくするのはどうかという気がありました。

この点,「弁護士とはできるだけ付き合いたくない。なぜなら,小さなことでも,文句を言われそうだから」と考えておられる方があるかもしれません。

「弁護士は,何でもかんでも文句を言っている」,「弁護士は無理を言う人間たちだ」という印象が強く,それが「弁護士の個人としての問題でも,そういう態度をとるであろう」という感覚を,一般の方はお持ちなのかもしれません。

しかし,私は,「弁護士は,良き隣人たれ。」という考え方に共鳴しています。

つまり,弁護士として,他人の依頼を受ける場合は,「依頼者の利益を最大限に実現するため」に,第3者から見れば,「無理を言っている」ととられることはあるかもしれません(ただ,この場合の無理は,「法律や慣習的に主張できる最大限の要求」という意味で,全く根拠のない「無理」は言いません)。

一方,弁護士ではなく,一個人として,一社会人として,自分の問題に対応する時は,自分の主張を通すのではなく,むしろ,「控え目に」行動するのが良いと考えています。

そして,そのためには,やはり,相手の立場を考え,相手の利益も考慮して判断することが必要かと思います。

そんな考え方からすれば,この問題で裁判を起こすという選択は,私にとって,「弁護士としての『品がない』」という感覚が強かったのです。

よって,その選択をとることはありませんでした。



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交通事故の話題を中心に多数のコラムを書いています。
過去のコラムは,こちらから見ていただくのが便利ですので,よろしくお願いいたします。
http://mbp-kyoto.com/ko2jiko/column/17895/
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