子どもは遊びから学ぶ
前回は「不登校から出勤困難症へ 1」の共通点と、不登校から引きこもりになる話をしました。今回は、学校と家の関係性と不登校になる前の対処法をお伝えします。
決まった時間に家を出て学校に行くという、学校と家のサイクルを正常な状態と考えると、子どもにはどちらの場所にも何らかの目的があるということになります。
例えば、子どもが学校に行く目的には次のようなものがあります。「学習」「クラブ」「友だちに会う」「先生に会う」「遊び」「将来への希望」一方、家に帰る目的は、「家族団らん」「食事」「復習・予習」「睡眠」
子どもの価値観によって変わりますが、上記が学校と家のバランスが取れている状態だとしたら、これらのバランスが崩れると子どもに変化が現れます。
バランスが崩れるとしたら、学校で友だちからのイジメや授業についていけないと孤立感が強くなってきます。そうなると家に帰ってテレビ、ゲーム、ネットに逃げるようになり、家に居る方が楽しくなってきます。
さらに充実感のバランスが家に偏り始めると不登校や引きこもりに発展します。その前に、親が子どもの変化に気づき、できるだけ早く対処をするのが望ましいわけですが、そう簡単にはいきません。
まだ深みに入ってない状態なら、家族ができることがあります。
【環境の改善】
・人間関係の問題が学校にある場合は、学校との折衝
・本人の生活リズム改善、時間の感覚や時間の使い方など
・ゲーム、漫画、テレビ、ネットなど禁止
・子どもと親の価値観を変えるカウンセリング
生活リズムの改善については、就寝、起床時刻がポイントになるので、以下のような生活習慣に変えていく。
・朝起きたら夜まで眠らない
・朝、起きたら一番に朝日を浴びる
・きちんと朝食をとって体温を上げる
・少しの時間でも良いので外に出る
・予定より早く目覚めたら二度寝せずすぐに行動する
【入眠するための工夫】
・食事をして深部体温が上がると目が覚めるので、入眠予定時刻の2時間前までに運動や食事を済ます
・入眠予定時刻の1時間前までに入浴し、テレビやスマホ・パソコンを観ない
【時間の使い方】
・ゲーム、テレビ、ネットに依存しないように昼間は禁止(不登校の場合)
・家族の団らんを目的にリビングのテレビを家族と一緒に観る
・これらを約束し破ったらゲームやテレビを処分する
環境の改善は、子どもや家族だけでは難しいので、抱え込まずに協力者や専門家と一緒に子どもと向き合う方が良いように思います。
それぞれの事情や状況によって一概には言えませんが、できれば「子どもの将来像」「時間の使い方」などを、家族全員で価値基準のすり合わせをしてみて下さい。必ず変化があるはずです。
社会人で出勤困難症の程度によりますが、対処法については不登校と共通点があります。自分の状況に置き換えて参考にしてみて下さい。
あなたにも気付きがありますように
下記に参考になる記事のリンクを貼っておきます。
◇「◯◯を実践するには意識より環境を変える」
個々の環境に置き換えて実践する
◇「プチ鬱の私が実践した孤独からの脱出法」
孤独から抜け出す自分への質問
【小さな実践】
すべてが当てはまるものではないので、個々の状態や環境に置き換えて応用することと、普段から子どもの行動を観察しておく