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コラム
理想の家づくりができない理由
2018年9月28日 公開 / 2020年10月25日更新
最悪のリフォーム
友だちからこんな相談がありました。
「リフォームしたけど、妻が文句ばかり言うのでどうにかならないか」奥さんから理由を聞いてみると、キッチンの使い勝手が悪く、今回のリフォームで一番、力を入れていたのがキッチンだったのでショックが大きい。
洗い物をしていると腰が痛くなるし、今まで二度手間をしたことがないのにキッチンを新しくしてから二度手間ばかり。最初は不慣れなせいかと思っていたのに1ヶ月以上経つのに慣れないのでイライラするとのことでした。奥さんに内容を具体的に聞いてみると、
①システムキッチンの高さが高い
②冷蔵庫ドアの開き勝手が逆
③キッチンと食器棚の間が広すぎる
④使わない器具と使う器具の収納バランスが悪い
これは明らかに、計画段階で奥さんの生活習慣をトコトン引き出せてないことが原因です。計画の段階では図面や3次元パースを見ながら打合せするので、一般の方は中々イメージできないし体感できません。
奥さんにとって、キッチンは職場ですから人間工学や習慣に合わない空間は作業効率は下がるばかりか、悪習慣のストレスで身体に支障をきたします。
十分、打合せをしても結果がこれではどうしようもありません。双方、了解の上での工事なのでクレーム対象にもなりません。
建築専門家はハードの専門家ではあるがソフトの専門家ではないので、使う人の価値観や習慣を引き出すコーチングを取り入れた打合せが必要になります。
田舎の大工さん
1960年代までの私の田舎では、代々からお世話になっている大工さんに家の増築や新築を全て任せるのが当たり前でした。コミュニケーションツールが、電話しかない時代でも、大工さんとお客様の付き合いが長いのでお客様の家族構成や価値観もある程度分かっています。
台風などで建物が破損してもすぐに専門業者を手配してくれる。それは大工さんが地域に密着していたからできることです。確かにネット社会は便利になった反面、都会では近所の関係性が希薄になりました。
新築やリフォームでトラブルが起きる一番の原因は、専門家とお客様の関係性が希薄で、双方の信頼関係が構築されていないことです。
住環境習慣コンディショニング
昔のように「代々からお世話になっている大工さん」を仕組化したのが、「住環境習慣コンディショニング」住環境、家族の生活習慣、家族の関係性や価値観などを、お客様家族の世代が代わっても、長く関わることができる理想のスキルです。
【小さな実践】
新築・リフォームする際は、家族の生活習慣と価値観を全てノートに書き出す
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