外反母趾から内反母趾になってしまったご婦人

外反母趾の手術を両足共にお受けになったというご婦人がご来店されました。
「足のカウンセリング」を始めさせて頂いて足を拝見した瞬間、驚いてしまいました。
なんと両足の親指が強い内反母趾になっていたのです。
しかも親指を地面に向けて曲げる底屈位が出来ない状態で、指先が上向きに反ったままになっていました。

「手術をすれば良くなると思っていたのに、返ってこんな状態になってしまって・・・。他のお医者さんに診てもらったら、この状態はどうしようもないって事で、靴を誂えるしかないと言われて病院で靴を作って貰ったら、その靴が痛くて履けないんです。それで靴屋さんで足を見てもらって靴を買ったり、インソールを作ったりと何度も繰り返してきたんですよ・・・。でも、未だに足に合う靴が無いんです。」とご婦人。

今まで9.000人以上の足を拝見してきましたが、今回のご婦人の足の様な強い内反母趾の方は初めてです。
不幸にも外反母趾の手術の結果が悪い方へ出てしまったのでしょうか？
ご本人としては、さぞかし辛いお気持ちでしょう・・・。

「お宅で靴を作って貰ったという友人の紹介でこちらに伺ったんですけど、私のような足に合う靴が作れるんでしょうか？」とご婦人。
「最善を尽くして補正加工してみます。」と私。

まず、サイズを少し大きめに選択したテストシューズを組み立ててみました。
実際に補正加工する際には、適正サイズの靴につま先の幅を広げる加工をするのですが、テストシューズですので、幅を広げた状態を考慮した大きめのサイズの靴で試し履きをして頂きました。

「まだ少しつま先に負担があるかと思いますが、実際に歩いてみての感想はいかがですか？」とお尋ねする私。
「ちょっと親指の上が当たるような感じはするけど、足が軽くなってスイスイ歩けるような気がします。こんなにすぐに履ける靴が見つかるなんてウソみたい・・・。」とご婦人。

補正加工の目処が付いたところで、早速本加工に取り掛かりました。


４０分後、出来上がったばかりの健康靴を履いて歩いて頂きました。
「うわあ、今までより足が小さく見える。でも、ぜんぜん窮屈なところが無いわ。なんでこんなに軽く歩けるのかしら、不思議だわ。」とご婦人。
そのまま履いてお帰りになりました。

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