足のトラブルに対する対処 その2

小黒健二

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テーマ:足と靴

・例えば膝が痛いという場合

膝の痛みは膝関節に偏った荷重が掛かり続けたり関節自体が捩れることで、膝の半月板や軟骨がすり減って起きる場合が多いのですが、膝の痛みに対処する方法として靴やインソールのクッションに頼るという傾向が強いようです。

靴底が柔らかく軽量な靴を履いたり、靴の中敷きを柔らかいクッションのものにすれば、膝に負担が掛からなくなって痛みをカバーできると思っていらっしゃる方が多いのではないでしょうか?

確かに一時的にはクッション効果で痛みが軽減するようですが、膝の痛みの原因である偏った荷重や関節自体の捩れに対しては効果が薄く、足元が柔らかいクッションによって不安定になることから、足首や膝関節が安定しないままの状態が続き、結局は痛みがぶり返すという場合が多いのではないでしょうか?

膝関節に偏った荷重が掛かり続けるのは、筋力の低下によって足首が傾いたり不安定になり、脚で連動している膝関節が捩れや変形を起こす事が原因ですので、膝関節への負担を軽減するためにも、足元をしっかりと支えて安定させる必要があります。


・例えばカカトの裏が痛いという場合

長時間の立ち仕事や営業で外回りをされる方に多くなってきているのが、カカトの裏から土踏まずに掛けての痛みです。
一般的に「足底筋膜炎」という名の足の障害として知られていますが、筋肉や関節が硬い傾向がある体の硬い方とか、運動不足や肥満ぎみで扁平足の傾向がある方に多くみられるようです。

中でも最近の傾向として、クラシックスニーカー等を履いている学生さんや主婦の方が急に立ち仕事のアルバイトを始めたのがきっかけで、足底筋膜炎を起こしてしまったというケースが数例ありました。
柔らかくて比較的薄いゴム底のスニーカーと急に長時間の立ち仕事をするという環境が合わさって、足に大きな負担が掛かって足底筋膜が炎症を起こしたものと推察されます。

カカトの裏が痛いと感じたら、まず履いている靴を見直しましょう。
靴底が堅牢なウォーキングタイプの靴に替えて、しっかり靴ヒモを締めて履く事をお勧めします。
また、痛みが強いようならカカトの部分にだけクッションを敷くと効果があります。
足に掛かる荷重の負担を軽減するためには、足をしっかりと支えて足骨格を安定させる必要があります。
痛いからと言って柔らかい靴ばかり履いていると、炎症の原因を助長する場合もありますから、注意が必要です。

「足と靴の相談室」ロビンフット長津田 http://www.robinfoot.co.jp/
Twitter https://twitter.com/RobinFootOguro

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小黒健二(シューフィッター)

有限会社ロビンフット

足のトラブルの原因は様々ですが、病気や事故が原因でなければ、多くの場合が生活習慣による足の筋力の低下によるものです。「足のカウンセリング」は、生活習慣の見直しと運動による自己管理もアドバイスします。

小黒健二プロは朝日新聞が厳正なる審査をした登録専門家です

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