足と靴の川柳
・例えば親指の付け根が痛い場合
外反母趾などで出っ張ってきた親指の付け根が痛いという場合、多くの方が幅が広くて柔らかなアッパーの靴を選択して痛みを緩和しようとします。
しかし、それは単に親指の付け根に対する靴の圧力を緩和するという一時的な対処にしか過ぎません。
外反母趾に至った本当の原因が分からないままで、痛みへの対処に関心が移ってしまうと、痛みの度合に応じてしょっちゅう靴を買い替え続けるという事態に陥ってしまいがちです。
外反母趾は足指の筋力の低下やそれに伴う足の骨格の歪みによって変形や痛みに至る障害ですので、筋力の低下を防ぎ、骨格のバランスをサポートしながら改善していく必要があります。
・例えば足裏が痛いという場合
外反母趾になると、足の親指と小指を結ぶ足の幅が広くなってしまうのですが、この状態を開張足と呼びます。
開張足とは、足の親指と小指を結ぶ足の横アーチが扁平になって横幅が広がるという状態なのです。
足の横アーチが扁平になると、足の第2指や第3指の付け根の骨が靴底や床に強く押し付けられて足裏の痛みやタコの原因となります。
このような状態になると、多くの方が足裏に柔らかいクッションなどを敷いて痛みを緩和しようとします。
しかし、それは単に足裏に掛かる圧力をクッションで一時的に和らげているだけですので、素足で歩くと痛いからと、常にクッションが必要になってしまいます。
開張足は足指の筋力の低下やそれに伴う足の骨格の歪みによって変形や痛みに至る障害ですので、筋力の低下を防ぎ、骨格のバランスをサポートしながら改善していく必要があります。
このように、足のトラブルに対する対処は痛みに対する応急的な処置が一般的なようですが、繰り返しの対処ばかりに関心を向けているうちに、足の状態がより悪化してしまう事があります。
ですから、繰り返しの対処で足の状態が改善しなければ、やはり原因から見直した上での根本的な改善を考える必要があります。
「足と靴の相談室」ロビンフット長津田 http://www.robinfoot.co.jp/
Twitter https://twitter.com/RobinFootOguro