膝の痛みを助長する靴と外反母趾や扁平足を助長する靴
毎年、7月に入ると急に増えるのが、膝が痛いという方のご相談です。
長年の生活習慣により、徐々に足の筋力や膝周りの筋力が低下して足首や膝関節が不安定になっていたところに、夏の到来と共に、足首や膝が不安定になり易いサンダルを履いて歩き、膝関節に負荷が掛かった事が引き金となり、膝の痛みとなって現れるようなのです・・・。
特に最近の傾向として、スニーカーのような底材やアッパー材で出来たサンダルやミュールが、手軽な普段履きとして人気があるようです。
また、子供から大人まで幅広い人気を誇る外国性の一体成型サンダルやその亜流品が、色鮮やかに街中に溢れています。
足首や膝関節が不安定になっている方にとって、柔らかさやクッション性を強調したカカト回りが無いサンダルを履いて歩くのは、関節に負担をかけ易く、非常にリスクの高い行為なのですが、軽くてクッションが良い方が、楽に歩けるハズだと勘違いされている方が多いようです・・・。
先日、ご来店頂いた御婦人も、膝が痛いと訴えておられましたが、履いていたのは中ヒールのバックベルトサンダルでした。
しかも、バックベルトを足首に掛けて留めることもなく、ミュールのごとく、バックベルトを踏んで履いていたのです・・・。
「言い難い事ですけど、こんな履き方をしていたら、膝が痛くなっても仕方ありませんよ・・・。」と私。
「ああ、急いでいるとつい、突っ掛けてしまうんです・・・。でも、いつもはちゃんと履いているんですよ・・・。」と御婦人。
「面倒に思われるかもしれませんが、靴をきちんと履く事が、足の健康を守る為の基本的な生活習慣なんですよ。例えば、急いでいるからと言って、歯磨きをしない理由にしたのでは、虫歯の人が増えてしまうだけですからねえ・・・。」と私。
早速、御婦人の「足のカウンセリング」を始めました。
この御婦人はO脚が強く、骨盤の歪みもお持ちでした。
従って、足首周りをしっかりと安定させて、膝がブレないようにしなければ、膝の痛みは何時まで経っても軽減しないままでしょう・・・。
そこで、カカト周り(カウンター)がある健康靴のサンダルタイプに簡単なパーツを組み込んだテストシューズを仕立てて履いて歩いてもらいました。
「わあ、膝が痛くなくなったわ・・・。なんで・・・?」と御婦人。
「足首が安定したので、膝がブレなくなったからですよ。」と私。
「へえー、そうなんだ・・・。」と御婦人。
「じゃあ、ご自分の履いて来たサンダルに履き替えて歩いてみて下さい。」と私。
履いて来たご自分のサンダルに履き替えて歩き出す御婦人。
「わあ、こんなにグラグラする靴だったのね・・・。駄目だ、もう膝が痛くなってきた・・・。」と御婦人。
比較して頂き、実際に違いを体感していただくと、難しい理屈を解説するよりずっと説得力があります。
こうして、この御婦人にサンダルタイプの健康靴をお作りする事になりました。
「足と靴の相談室」ロビンフット長津田 http://www.robinfoot.co.jp/
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