膝の痛みを助長する靴と外反母趾や扁平足を助長する靴
整骨院の先生に当相談室をご紹介頂いたという女子中学生が、ご両親と妹さんの一家四人でご来店されました。
踵の骨が外反して足首が内側に歪む(回内足)状態で、外反母趾にもなっています。
足の内くるぶしの下の骨が飛び出しているように見えます。
これは舟状骨という骨を頂点として足が「く」の字型に歪み、足首が内側に倒れ込んで起こる現象なのです。
骨盤は右に傾斜して左肩が下がっています。
ご本人はしきりに体を捻っています。
時々、足首を外側に捻ったりしています。
椅子に深く座ることが出来ません。
中学生ですでに大きな骨格の歪みが生じています。
履いている靴は靴底の柔らかなソフトなストラップシューズでした。
ご自分の靴を履いて歩いて貰うと、下の写真の上段のように足首が内側に倒れ込みながらグネグネと歩いています。
強いX脚で膝と膝がぶつかるのを避けようと、脚の間隔を大きく取っているのが分かります。
次に健康靴を履いて歩くと、上の写真の下段のように足首がしっかり支えられて内側に倒れ込むのを防ぐので、比較的正常に近い歩き方に変わります。
この写真は動画を静止画にしたものですので、ちょっと分かり難いかもしれませんが、健康靴を履いて歩いている方が脚の間隔が狭くなって安定しています。
X脚が軽減されたので、膝と膝がぶつかり難くなったためでしょう・・・。
但し、ご本人にとっては、健康靴を履いて足の軸が安定した方が返って気持ち悪いとの事でした・・・。
ご両親の思いとは裏腹に、ご本人は今まで履いていた靴の方が楽だと主張されるのです。
不安定な足を庇って歩いている方が楽だとは、客観的には信じられない事なのですが、ご本人の感覚としては、姿勢を正される違和感の方が耐え難いのかもしれません・・・。
結局、少し考える時間が欲しいとのご本人の気持ちを優先することになりました。
まだ成長期のうちに、早く手を打った方が将来の大きなトラブルを予防する事に繋がるのですが、周りの大人たちの思いやご自身の現状をご本人が理解しない事には進められません。
一生懸命、分かりやすい解説に努めたつもりですが、彼女に届くと良いのですが・・・。
「足と靴の相談室」ロビンフット長津田 http://www.robinfoot.co.jp/