美脚・美姿勢・美ボディを目指すサンダルを見せられて・・・

足の健康指向の一方で、足の美容指向というような方向性があります。
足の健康を害する原因は、筋力の低下で骨格が維持できずに歪むことによって引き起こされる場合が多いのですが、足の美容はストレッチや筋肉に負荷を掛けて促進されるのだそうです。
スニーカーやサンダル、スリッパに至るまで、本当に多くの美容、健康促進履物が存在します。
それらの商品には「履くだけで○○」というキャッチコピーが踊っています。

当相談室を訪れる方の中には、様々な美容、健康グッズを試されてきたという履歴をお持ちの方が多いので、そんな事情から色々な美容、健康グッズの効用を尋ねられる事があります。
中には相当怪しげな理論に基づく、極端な健康、美容商品も目にします。
そしてそこには、「自己責任で・・・・」という大前提が横たわっているのですが、「それにしても・・・」と思うようなケースが多々あります。

最近、良く目にするのが脹脛（ふくらはぎ）のストレッチ効果です。
若い女性を中心に、その効果に注目が集まっているようですが、その若い女性を中心に人気なのが、ヒールアップしたお洒落靴なわけで、一方で脹脛（ふくらはぎ）のストレッチのための履物を履き、その一方でヒールアップしたお洒落靴を履いて脹脛（ふくらはぎ）を縮めている訳で、なんとも矛盾した行動が両立しています・・・。

五本指ソックスを履きながら、つま先の狭い靴を履いてウォーキングをしている方も、大いに矛盾した行動をしているのですが、なかなかその事が認識し難いようです・・・。

ハイヒールのパンプスでさえ、自己責任の範疇で履く自由を謳歌しているわけですから、健康や美容に対して正しい自己管理が出来るだけの最低限の知識の啓蒙がなされるべきでしょう・・・。
そうでなければ、自己責任を発揮する前提条件や法的規制が醸成されないままに、法治国家どころか、自己責任でご自由にどうぞと言わんばかりの、誰も責任を取らない「放置国家」と化してしまいます・・・。
　
「足と靴の相談室」ロビンフット長津田　http://www.robinfoot.co.jp/