膝の痛みを助長する靴と外反母趾や扁平足を助長する靴
右足の足関節(足首)が体の内側に捩れて(回内)土踏まず(縦アーチ)が潰れるどころか、逆に谷底のように落ち込んでしまった75歳の御婦人。
内くるぶしの下に固いタコができてしまっています。
それでもご本人は歩く意欲が旺盛です。
履いて来た靴はドイツの大手メーカーのコンフォートシューズです。
このメーカーの靴もそうですが、最近のドイツ靴はフットベッドが固めで、靴底がウレタン製の柔らかいものが多いような気がします。
案の定、この御婦人の場合も右足のフットベッドの土踏まずに掛かる負荷を外側の靴が受け止められず、右の靴の内側が大きく撓んで地面に接地しそうです。
これでは足首の捩れをサポートできません。
「5月の半ばなのに嫌だと思われるかもしれませんが、奥様の足の状態をしっかりサポートするには、足首まで覆うアンクルブーツを選択することになりますが・・・。」と私。
「ブーツですか?・・・。」と御婦人。
早速、健康靴の中でも2本のマジックベルトで容易に着脱が出来るアンクルブーツを使ってテストシューズを仕立てました。
「さあ、試しに歩いてみて下さい。」と促す私。
ちょっとぎこちなく歩き出す御婦人。
「いかがですか・・・?」と私。
「ああ、意外と軽いですね・・・。右足の土踏まずが凄く押されているような・・・。でも、痛くはないかな・・・?」と御婦人。
「今はテストシューズなので、きちんと足に合わせてフットベッドを加工した訳ではありませんが、基本的なサポートは組み込んであります。」と私。
「長い時間歩いたらどうだか分かりませんが、今歩いた限りでは、とても歩き易いです。」と御婦人。
「足に合わせてフットベッドの補正加工をすると、さらに足に馴染んだ感じのサポートに仕上がります。今はあくまで仮の状態ですから・・・。」と私。
「これなら長く歩けるみたいだし・・・、それじゃ専門家のお勧めの靴にしましょうか・・・。」と御婦人。
30分後、出来上がったばかりの健康靴を履いて歩いて頂き、最後のフィッティングの確認をしました。
「わあ、確かに先程よりも自然な履き心地になったわね・・・。杖がなくてもフラフラしなくなったみたい・・・。」と御婦人。
そのまま健康靴をお履きになって帰られました。
「足と靴の相談室」ロビンフット長津田 http://www.robinfoot.co.jp/