この季節ならではのお問い合わせ・・・

小黒健二

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テーマ:足と靴

新年度の始まる季節ならではのお問い合わせやご相談が数件ありました。

・ローファー(学生靴)が足に合わない、足が痛くなる、スッポ抜ける。
・パンプスが足に合わない、足が痛くて履いていられない。
・学校や会社で決められた(あるいは一般常識的な)靴を選びたい。

さあ、困った問題です。
まず、学校や会社に履いていくべき靴とされているローファーや3cm以上のヒール高のプレーンパンプス自体が足にトラブルを起こす原因になり易い靴なのです。
そして、それらの靴にインソールを処方すれば何とかなると考えている方が多いようなのです。
しかし、インソールでカバーできる事には限度があります。
ましてやお手持ちの靴自体が引き起こす足へのトラブルはインソールでは解決できない事の方が多いのです。
それでも、皆さん藁をも掴む思いでお訪ね下さるのでしょうね・・・。

・ローファー(学生靴)が足に合わないというご相談でご来店されたお母様と娘さん。

娘さんの足が細くて長いので、まさしくローファーがスリッパのようになっていました。
幅の細い足に対して、サイズが小さなローファーを選んで履いていました。
実寸よりも小さいサイズで足を靴で押さえつけて脱げにくいように工夫したのでしょう・・・。
しかし、その事で足指が靴先に押し付けられ、丸め込まれてしまっています。
お母様曰く、「学校の行き帰りだけでも足が痛いと言うのです。それでも靴はブカブカだし・・・。インソールを作ればなんとかなるでしょうか?」
「足の実寸と靴のサイズと幅が合わないというのがそもそもの原因ですから、インソールは幅の微調整くらいにしか役立ちませんよ。残念ですが既成のローファーは足に合わないので、甲や幅の調整がし易いネックベルトやレースアップタイプの靴にするべきだと思いますが・・・。」と私。
「でも、学校指定の靴じゃないと校則違反になってしまいますよね・・・。」とお母様。
「う~ん、だったら異装届けを出して学校側に許可を貰ってはどうでしょうか。」と私。
「はあ、そうですか・・・。インソールではどうにもなりませんか・・・。」とお母様。
「足幅が細いので、学校指定の靴ではブカつきを防ぐために実寸よりも小さなサイズの靴を選ばざるを得ないことが原因なのですから、そこを変えるのが一番の対策だと思いますよ。」と私。

・初めて履いたパンプスが足に合わないという娘さんとお母様がご来店されました。

こちらの娘さんの足もヒョロリと細い足でした。
何でも初めての就職でヒール高3cm以上のプレーンなパンプスを履かなくてはいけないそうで、こちらも当相談室では対応出来ない靴を作って欲しいとのご依頼でした。
今までスニーカーのような靴しか履いていなかった筋力のない柔らかい足を急にヒール高のあるつま先の細いパンプスに履き替える訳ですから、そもそも足が受け付けないのです。
「プレーンなパンプスをオーダーしたところで、なかなか履きこなせないと思いますよ。ネックベルト付きのパンプスを選ぶ方がベターだと思います。」と私。
けれども娘さんはプレーンなパンプスに拘ってなかなか首を縦に振りません。
「ごめんなさい・・・。私にはこれ以上のアドバイスは出来ませんので、じっくりと考えてみて下さいな。」と私。

この時期になると通勤、通学の靴で悩む人や足のトラブルを抱える人が少なくないのかもしれませんね・・・。

「足と靴の相談室」ロビンフット長津田 http://www.robinfoot.co.jp/

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小黒健二
専門家

小黒健二(シューフィッター)

有限会社ロビンフット

足のトラブルの原因は様々ですが、病気や事故が原因でなければ、多くの場合が生活習慣による足の筋力の低下によるものです。「足のカウンセリング」は、生活習慣の見直しと運動による自己管理もアドバイスします。

小黒健二プロは朝日新聞が厳正なる審査をした登録専門家です

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