左脹脛の痛み

小黒健二

小黒健二

テーマ:足と靴

左半身に麻痺がある女性。
左足先が麻痺により垂れ下がるので、プラスティックブレースで足首から下を支えています。

当相談室でお作りした健康靴を修理するためにご来店されました。
「最近、足の調子はどうですか?」と私。
「長く歩くと左足の脹脛が痛くなってくるんです。」と女性。
「PT(理学療法士)さんやお医者さんはどう言っておられます?」と私。
「どうしようもないと言ってました・・・。」と女性。
「そうですか・・・。」と私。
「それじゃ、修理が出来たら連絡下さい。」と女性。
「分かりました。」と私。
お帰りになるために椅子から立ち上がり、ドアの方へ歩きだす女性。
その後ろ姿を見て、
「ちょっといいでしょうか?」と私。
「???」と女性。
「すみませんが、椅子に座ってみて下さい。」と私。

女性の歩き方が少し左足のカカトを持ち上げたまま接地していたのが気になった私。
すぐに女性の左足を調べ始めました。
装具を外して左足のつま先を背屈させると、ある角度から痙攣が始まります。
脹脛の筋肉がピクピクと動いています。
どうやらつま先が背屈位になると痙攣が起こるようです。
「少しカカトを持ち上げて、あまり背屈位にならなくても歩けるようにしてみましょうか。」と私。
「???」と女性。
装具のカカト部分に6mm厚の固めのクッション材を加工して少しヒール高を加えてみました。
「OK!これで歩いてみて下さい。」と私。
歩き出す女性。今度はスムースに歩いています。
「わあ、すごく楽に歩けるようになった・・・。」と女性。
「じゃあ、気をつけてね・・・」と私。
ニッコリと笑顔でお辞儀をしてお帰りになる女性にコックリと頷き返しました。
 
「足と靴の相談室」ロビンフット長津田 http://www.robinfoot.co.jp/

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小黒健二
専門家

小黒健二(シューフィッター)

有限会社ロビンフット

足のトラブルの原因は様々ですが、病気や事故が原因でなければ、多くの場合が生活習慣による足の筋力の低下によるものです。「足のカウンセリング」は、生活習慣の見直しと運動による自己管理もアドバイスします。

小黒健二プロは朝日新聞が厳正なる審査をした登録専門家です

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