安全靴で外反母趾や内反小指になる?
子供に靴の履き方を注意する時、「靴のカカトを踏み潰して履いたらダメだよ・・・」と言うことがありますが、それを自分よりも年上の御婦人に言わなければならないとは・・・。
靴のカカトを踏み潰し、まるで突っ掛けサンダルの様に履いているご高齢の御婦人。
強いO脚で腰を屈めた状態で歩いていらっしゃいます。
「履きやすい靴はないですかね?」と言って入ってこられました。
履いていたのはスリップオンタイプで靴の中底に永久磁石を埋め込んだ磁気付き健康シューズでした。
その靴のカカトを完全に踏み潰し、恐らく靴下を重ね履きしているのでしょう。
「お母さん、足の健康を損ねるから、靴のカカトを踏み潰して履くのはダメですよ・・・。」と私。
「わたしゃ腰と膝を痛めているからスッと履ける靴しかダメなのよ・・・。」と御婦人。
「でも、お母さんは靴下を自分で履けるんでしょ?」と私。
「それくらいは出来るよ・・・。」と御婦人。
「では靴もきちんと履いたらいいのに・・・。靴べらがあれば簡単に履けますよ・・・。」と私。
御婦人に靴べらを渡して、踏み潰した靴のカカトを直して履いてもらうことにしました。
すると、「これじゃ靴が履けないわ・・・。窮屈で足が痛いもの・・・。」と御婦人。
なんと、靴下を重ね履きしているせいもあり、まともに靴を履くと靴がパンパンになってしまうのでした。
なるほど、靴のカカトを踏み潰して突っ掛けにして履いているのには、こういう事情があったのですね・・・。
「靴のサイズが小さいから、まともに靴が履けないようですね・・・。」と私。
「冬は靴下が厚いから、靴がきつくなってしまうのよね・・・」と御婦人。
「だったら、このマジックベルトの靴みたいにサイズの調整機能があるものを選ぶといいですよ。」と私。
取り出した健康靴を試しに履いてもらいました。
「ああ、これは軽くて履きいいね・・・。足が楽だわ・・・。」と御婦人。
「甲を覆うマジックベルトでサイズの調整が出来るので、靴下が薄くなってもブカブカせずに履けますよ。」と私。
「じゃあ、せっかくだからこの靴を貰っていこうかしらね・・・。」と御婦人。
「お母さんは膝と腰を痛めていると仰られていたけど、足を調べて靴に痛みを軽減するためのサポートを加工して提供することもできるんですよ。」と私。
「そう、でも今日は時間がないから靴だけでいいよ。」と御婦人。
履いていた靴を買ったばかりの健康靴に履き替えてお帰りになりました。
お帰り際に当相談室のパンフレットをお渡ししました。
「足と靴の相談室」ロビンフット長津田 http://www.robinfoot.co.jp/