足の痛みと履きたいデザインの狭間に揺れる女性の気持ち・・・
「こんにちわ・・・。」と言ってご来店された御婦人。
「はい、いらっしゃいませ・・・。」と私。
「随分前にお宅で作ってもらった靴が修理できるかどうか見てもらいたいのだけれど・・・。」と御婦人。
手提げ袋の中から靴を取り出しました。
「こんなになっちゃったんだけど、直せるかしら・・・?」と御婦人。
靴を見ると、靴底のカカトがかなり磨耗しています。靴底全体の半分にまで届きそうな勢いで磨り減っていました。
つま先部分の靴底も薄くなっています。
さらに靴の中のフットベッドインソールのトップカバーに穴が開いたり、つま先部分が千切れてしまっていました。
「ああ、これはかなり履き込みましたね・・・。ちょっと修理代金が掛かりますけど、直せますよ。」と私。
「ああ、よかった・・・。やっぱりこの靴じゃないと足が痛くなっちゃうのよ・・・。」と御婦人。
「それはありがとうございます。靴とインソールの状態から判断すると、足の裏にタコや角質が出来やすいみたいですね。」と私。
「そうなの、そうなの。それで足が痛くなったから、お宅で靴を作ってもらったんだから・・・。」と御婦人。
「もしもまだ足が痛いとか、タコや角質が強いままで改善されないとかありましたら、インソールの再調整も出来ますよ。」と私。
「ありがとう。でもこの靴が気に入らなくて随分履いていなかったのよ・・・。それで足の痛みが酷くなってきて・・・。でも、この靴を履くと痛くなくなるんだけど、ちょっと状態が良くなるとまたお気に入りの靴を履いて足を痛めちゃうのね・・・。その繰り返しで、こんなになるまで放っておいたの・・・。」と御婦人。
「そうでしたか・・・。」と私。
「ごめんなさいね・・・。でも、もう嫌というほど分かったから・・・。お宅の靴以外、どんな靴を履いたって足が痛いもの・・・。足が痛くて歩けなくなったら、お洒落もなにも無いものね・・・。」と御婦人。
「分かりました。では、少しの間お預かりします。なるべく早く修理が出来るようにしますので・・・。」と私。
「お願いします。」と言って、少し足を引き摺るようにしながら御婦人はお帰りになりました。
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