閉店直後にご来店頂いた親娘

小黒健二

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テーマ:足と靴

仕事始めの昨日、閉店直後にお電話が掛かってきました。
「あのー、今、お店の前にいるんですが・・・。」と御婦人の声。
「えっ?、そうなんですか? ちょっとお待ち下さい。」と私。
店内の照明を点け、自動ドアの電源を入れました。
そこへ入っていらっしゃったのは親娘の二人連れ。
「はい、何のご用件でしょうか?」と私。
「こんな時間にすいません。実は、娘からお宅の事を教えてもらったのですが、私に靴をプレゼントしてくれると言うので見にきたんですけど・・・。」とお母様。
「ああ、そうでしたか・・・。ではどうぞご覧下さい。」と私。
この寒い中、わざわざお越し頂いたのですから、お断りする事などできません・・・。

「失礼ですが、何か足が痛いとか、膝が痛いとか、足のトラブルがあるんですか?」と尋ねる私。
「ええ、実は先日、パンプスを履かなくてはいけない事があったんですが、もう足がジンジンして痛くて辛くて泣きたくなる思いをしたんです・・・。それで見かねた娘が足に合った靴をプレゼントしてあげると言い出だして・・・。」とお母様。
「そうでしたか。親孝行な娘さんですねえ・・・。では申し訳ありませんが、靴を脱いでこのマットの上に立っていただけませんか?」と私。
お母様の足を拝見すると、両足とも強度の外反母趾で、さらに右足の第2指がハンマートウになっていました。
「なるほど、これは相当強い外反母趾ですから、体のためにはパンプスは履かない方が良いでしょうね・・・。」と私。
「そうですか・・・。では他に何か良い靴はありますかね?」とお母様。

こういう場合には、カッターシューズタイプの甲マジックベルトの健康靴がデザイン性も足にもフィットするはずです。
早速、適正サイズを履いて頂きました。
「あらー、歩き易いわねえ・・・。全然痛くないわ・・。」とお母様。
「つま先にゆとりがあって、足が安定しますよね? それにインソールが足の基本的な骨格を支えますので足の裏が楽でしょ?」と私。
「これは楽だわ・・・。ちょっとあんたも履いてみたらいいよ・・・。」と娘さんに勧めるお母様。
今度は娘さんが履いてみました。
「確かに楽だわ・・・。これならデザインもお母さん好みじゃない?」と娘さん。
「ついでにあんたも靴を診て貰ったら?・・・。」とお母様。

というわけで、今度は娘さんの靴を選択することになりました。
娘さんはエステティックサロンで働いているのだそうです。
会社では、制服にクロのサンダルを合わせる決まりなのだそうで、健康靴のサンダルタイプのクロをチョイスしました。
早速、適正サイズを履いて頂きました。
「ああ、これは楽だわ・・・。」と娘さん。
「じゃあ、仕事の時間が一番長いんだから、それを履けばいいよ。あたしが買ってあげるよ。」とお母様。

こうして親娘でお互いに健康靴をプレゼントし合うことになりました。
「本来は足のカウンセリングをして、その結果に基づいて健康靴を調整するんですが、膝が痛いとか、腰痛があるとか、まだ足の裏が痛くなるなんて事があるようでしたら、足のカウンセリングをして、今お買い上げ頂いた健康靴に調整加工することが出来ますので、その時はまたお申しつけ下さい。」と説明する私。
「どうもお邪魔しました・・・・。」と仲の良い親娘はお帰りになりました。

「足と靴の相談室」ロビンフット長津田 http://www.robinfoot.co.jp/

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小黒健二
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小黒健二(シューフィッター)

有限会社ロビンフット

足のトラブルの原因は様々ですが、病気や事故が原因でなければ、多くの場合が生活習慣による足の筋力の低下によるものです。「足のカウンセリング」は、生活習慣の見直しと運動による自己管理もアドバイスします。

小黒健二プロは朝日新聞が厳正なる審査をした登録専門家です

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