たくさん歩いても足が痛くならない靴？

2011年9月16日公開 / 2014年7月17日更新

テーマ：足と靴

コラムカテゴリ：くらし

「たくさん歩いても足が痛くならない靴を探しているんですが・・・。」と言ってご来店された御婦人。
「う～ん、足が痛くなる時は、どの辺が痛くなるんでしょうか？」と尋ねる私。
「そうねえ、足の指や足の真ん中あたりかしら・・・？」と御婦人。
「きちんと調べてみないと断定は出来ませんが、おそらく足の横アーチという骨格が平坦になって、足指や足裏に負担が掛かっているせいかもしれませんね。」と私。
「それでは、どんな靴を選べばいいんでしょうか？。」と御婦人。
「ごめんなさい。足に合った靴をご提案するには、まず足のカウンセリングを受けて頂いて、足の痛みの原因を調べることが必要なんです・・・。」と私。
「では、どうしたらいいんですか？」と御婦人。

そこで当相談室の役割を説明するのですが、中には説明を聞くのをめんどうに感じる方もおられますので、健康靴を試し履きしてもらいます。
足のサイズを測るためにマットに靴を脱いで上がってもらうのですが、その時にさりげなく足首やアーチの状態を確認しておきます。
「足のサイズは右が22.6cm、左が22.8cmですね。右足の方が外反母趾が強いですし、足首が内側に傾いていますね。」と分析する私。
「そうなんですか・・・？」と御婦人。

とりあえず、23.0cmの健康靴を履いて歩いてもらいます。この時、歩容も確認しておきます。
「いかがですか？」と尋ねる私。
「思ったよりも軽くて歩きやすいみたいです。」と御婦人。
「歩いている姿を確認すると、体が右に傾く癖があるようですので、ちょっと靴に簡単なサポートをしてもいいですか？」と尋ねる私。
靴を脱いでいただいて、わずかな時間で観察したことを頼りに簡単なサポートを健康靴のフットベドに足していきます。
「さあ、もう一度履いて歩いてみて下さい。」と私。
簡単なサポートを足した健康靴で歩き始める御婦人。
「あっ、何か違う・・・。」と御婦人。
「違うでしょ？ちょっと違和感があると思いますけど、不快ではないですよね？」と尋ねる私。
「うーん、足の裏が押されているような感じ・・・。でも、痛くはないです。」と御婦人。

さて、次に健康靴を脱いでいただき、ご婦人が履いてきたご本人の靴に履き替えていただきます。
「どうですか？歩いてみた感じは・・・？」と尋ねる私。
「あらー、なんか底が薄くって足がペッタンコになったような感じ・・・。歩きづらい・・・。」と御婦人。
「ザっとですけど、これが私たちの仕事なんです。足を調べて、足をサポートする仕組みを靴に加工して初めて、たくさん歩いても足が痛くなりにくい靴が出来るんです。」と私。
「なるほど、手間がかかるんですね・・・。」と御婦人。
「そうなんです。手間をかけないと疲れにくい、足が痛くなりにくい靴には出来ないんですよ・・・。」と私。
こうして、この御婦人は改めて「足のカウンセリング」を受けにいらっしゃることになりました。

「足と靴の相談室」ロビンフット長津田　http://www.robinfoot.co.jp/