強剛母指（きょうごうぼし）

足の親指の付け根の関節部分に骨棘（こつきょく）ができてしまい（イラストの矢印の部分）、歩くと親指の付け根に痛みが走る障害です。
特に、親指を上に反らせる動作の時に痛みを伴います。ひどくなると親指の関節が固まってしまい、指先が動かなくなってしまいます。

外反母趾とは違う原因で起こる痛みですが、親指の付け根が痛み、腫れ上がってしまうので、外反母趾と勘違いする方もおられます。
対処法は、なるべく親指に負担をかけないで歩けるよう、靴底のつま先に返りのない固めのロッカーソール（つま先にかけて反り上がった形状の底）の靴を選択します。
また、フットベッドの親指の部分をくり貫いて、親指で地面を蹴り出す動作をしなくてすむようにします。
足の親指で地面を蹴り出さなくても歩行時の推進力を補ってくれるのが、靴底のロッカーソールという形状の役目になります。

先日も強剛母指で悩む男性に健康靴を加工してご提供しました。
お若い頃は柔道をしていたようで、足には自信をお持ちだったようです。
つま先が広がった健康的な足の形状で、足の指の一本一本が太くてがっちりしています。
けれども、靴はつま先がスリムなデザインがお好きだったようで、相当窮屈な靴を我慢して履いておられたようです。
「まさか、こんなことになるとは思わなかった・・・。」と後悔しておられました。

「足と靴の相談室」ロビンフット長津田　http://www.robinfoot.co.jp/