足と靴の川柳
10年前に当相談室でお作りした健康靴の修理を承りました。
確かに記録の上では、10年前にお作りした靴です。靴自体も旧タイプのもので、現在は廃盤になった品番の靴に間違いありません。
ところが、あまり履いた形跡がないのです。半年程度使用したものと変わりない状態なのです。
「確かにカカトが磨り減っていますので、修理する時期ではありますが、あまり頻繁にお使いいただいていないようですね?」と私。
「そうなの、最近履き始めたばかりなの。」と持ち主の御婦人。
「えっ?というと・・・?」と聞き返す私。
「実は、作ってもらってから数回程度は履いていたんだけど・・・、やっぱりデザインがねえ・・・。それで、下駄箱の隅に置きっ放しだったんだけど、最近、だいぶ足や膝が痛くなってきたんで、履き始めたのよ。
そうしたら、すごく歩くのが楽なもんだから、ああ、やっぱり全然違うんだなあって・・・。それで、また新しい靴を作ってもらおうかと思って・・・。」と御婦人。
「ああ、そうだったんですか・・・。」と私。
成る程、デザインに対する抵抗感から健康靴を避けていたんですね。
ところが、足や膝の痛みの方が、デザインに対する抵抗感よりも大きくなってきた・・・。それで、思いきって履き続けてみたら、機能に納得されたということでしょう・・・。
この方には、最新の健康靴に補正加工をしたものをお作りしました。
もちろん、10年前の健康靴も修理をすれば、まだまだバリバリの現役です。
「足と靴の相談室」ロビンフット長津田 http://www.robinfoot.co.jp/