安全靴で外反母趾や内反小指になる?
インスリンが不足することによる血糖値の上昇が引き起こす様々な合併症がやっかいな「糖尿病」。
血糖値をコントロールすることと、合併症を予防するために、様々な自己管理が要求される病気です。
そんな糖尿病の合併症で、片方の足の指が全て壊疽(壊死)により失われてしまった女性が来店されました。
病院で勧められたという靴を履いていらっしゃいましたが、靴の素材も靴底も驚くほど柔らかい靴でした。
足の指が無い側の足は、外側に倒れ込んでいます。指先が無いので、足首を支えるために地面を踏ん張ることができず、さらに履いている靴が柔らかいので、足首も体も安定しません。履いている靴は、面マジックで柔らかい靴底のまるで学校の上履きのような靴で、全体がストレッチ素材になっています。足ざわりは優しいのでしょうが、これでは、体重が圧し掛かる足をますます不安定にしてしまいます。
お話を聞くと、このご婦人は、ご自身が糖尿病であるという自覚症状が薄かったようで、足にできたタコや角質を自分で削って処理しているうちに足の化膿が始まり、なかなか良くならないと思っているうちに悪化してしまったのだそうです。病院に駆け込んだ時には、糖尿病の合併症による壊疽(壊死)が始まっていて、とうとう足指の切断手術をしなければならない状況だったそうです。
う~ん、やはり糖尿病は対応を間違えると怖い結果になる病気です。
「足と靴の相談室」ロビンフット長津田 http://www.robinfoot.co.jp/