コラム
子共達に広がる外反母趾
2011年5月28日 公開 / 2014年7月17日更新
「外反母趾」とはご存知の通り、足の親指が小指側に曲がる(体の中心から外へ反る)障害です。
原因として足の筋力の低下が指摘されています。その一例として下の写真のような「浮き指」という状態の子供が増えていることが報告されています。
足の指先の筋力が低下して指先が地面から浮いてしまうと、足指が地面を掴んで足首を安定させて体を支える能力(バランス力)が発揮できません。
特に子供の場合、カカトがハの字のように傾斜する(踵骨外反・しょうこつがいはん)ケースが多いようです。
踵骨が外反すると、体重が足の内側に多くかかって土踏まずや足の親指に負担が掛かります。
また、足のあおり運動との相乗効果で、足の親指の腹の中心ではなく、指の脇腹で蹴り出して歩くようになってしまいます。そのことが、親指を外反させる要因になっていくのです。
さらに誤った靴の履き方や選択が重なると、子供でも外反母趾になるというわけです。すでに、小学校4年生あたりから外反母趾が徐々に増えているとの調査結果が出ています。
本来、子供達の足の筋力は歩いたり、走ったり、運動することで養われていくものなのですが、最近は外遊びをする子供も少なくなり、また各種交通機関や自動車での移動が多くなって、あまり歩かない生活習慣が子供や大人を問わず一般的傾向となり、発育段階の子供達の足の筋力低下の原因になっているようです。
また、「靴の履き方や選び方」なども二次的な要因として、足の筋力低下に影響していると言われています。つまり、足の健康を害するような生活環境をトータルに見直す努力が必要ということでしょう。
体を使って遊ばせることや正しい靴の履き方と正しい靴の選択で足の機能を存分に発揮できる環境を整えてさえあげれば、きっと子供達の足は丈夫で健康に発育するはずです。
「足と靴の相談室」ロビンフット長津田 http://www.robinfoot.co.jp
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