膝の痛みを助長する靴と外反母趾や扁平足を助長する靴
皆さんは靴をリペア(修理)した経験があるでしょうか?
欧米では日本よりも靴のリペアが盛んですが、日本では靴を修理するお店も、靴を修理する職人さんも減る一方です。
その原因は、靴を修理することが足の健康を守り、良い靴を長く履き続けることが合理的だという意識が定着していないからだと思います。
靴を修理するよりも常に新しい靴に買い換える「使い捨て文化」のような状態が当たり前になっているからだと思います。
街に出ると靴のカカト(リフト)が片減りしたまま歩いている方をよく見かけます。人は歩く時にカカトから接地して最後は足の親指で蹴り出しますが、荷重はカカトの外側から掛かり始めて、最後に足の内側にある親指に至ります。この現象を足のあおり運動といいます。
ですから、靴のカカトは中心からやや外側からすり減ってしまいます。
靴のカカトの外減りを放っておくと、しだいに足首が外側に傾いてしまいます。毎日履いて歩いている靴なら、少なくとも半年に一度はカカトの修理をすべきです。
特に膝や足首が痛いという方は靴のカカトの外減りに注意すべきです。靴のカカトの外減りが強くなればなるほど、膝や足首に負担がかかるからです。
前回も述べたように、「変形性膝関節症」の方、また、膝の痛みを訴える方に多いのが、足首が体の外側に倒れてしまう状態です。
靴のカカトの外減りを放っておくことは、足首が体の外側に倒れてしまう状態を助長することになるのです。
靴のカカトを修理することは、足の傾きや偏りを防ぎ、足の健康を維持することにつながります。また、靴の型くずれも防止します。
靴をこまめにリペアすれば10年位は平気で使い続けることができます。スニーカーやウォーキングシューズなどもリペアできますので、長く愛用してほしいものです。
「足と靴の相談室」ロビンフット長津田 http://www.robinfoot.co.jp/