吸水率 これが高いとどうなるの? お墓用語の基礎知識

大橋理宏

大橋理宏

テーマ:お墓用語の基礎知識



「吸水率の低い石にしたほうが良いですよ!」

と「いろんな石屋さんのホームページに書いてあるので吸水率の低い石にしてください。」

そういっているお客様が結構見えます。

では吸水率が高いとどうなるの?

まず吸水率はたまたま持ち込まれた試験体で行われるのでその時の持ち込まれた石の状態であると判断してください。

さて写真のように吸水率の高い石を使うと、いわゆる水を吸って吐き出せなくなって、いつも湿潤した状態となります。

こうなることで例えば沿岸部では台風などのとき、塩分を含んだ雨にさらされ、その影響で塩害を受ける。

石は塩に対して弱い(表面が研磨されたものなどは特に影響を受けやすい)

またジュースや酒をかけることで表面にしみこみ色の変化を起こす。

そして寒い地方では凍害ということも。

凍ることで膨張しますので、水を含んだ石は膨張したタイミングで表面が傷むということもあります。

そこで吸水率を気にするわけですが、先にも述べたように試験体によるデータですのでどこまで正直な部分かはちょっと謎めいています。

というのも実際の数字と、すでに建墓されている石の状況などを見ると一概に数字通りではないといこと。

ですから、是非10年20年30年とその石がどんな状況になっているのか?現場で確認することも大事ですね。

0に近い石もありますが、基本的にすべての石が水分は含むということも頭に入れておいてください。

では良いお墓選びを!

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大橋理宏
専門家

大橋理宏(石工技能士)

株式会社大橋石材店

神奈川・横須賀でお墓コンサルタントとして活動。「終活」全般の悩みを的確に答え、相談できる先など悩みを解決。お墓に関する悩みは特に実績があります。生前予約の墓じまい「お墓のみとり@」を主宰

大橋理宏プロは朝日新聞が厳正なる審査をした登録専門家です

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