前略 墓の中から 第5章 まさかの出向 その1

大橋理宏

大橋理宏

テーマ:故人の気持ちになってみた

有能な銀行員として生きてきたナオキにもいよいよ人生最期の時がやってきた。

気が付けば2男2女の4人の子に恵まれ、それぞれも独立してさほど問題もなく今このとき。

ただ気がかりはみなナオキの家のお墓とは離れたところに暮らしていること。

いくつもの相続問題も銀行員時代に見てきたナオキにとっては誰にそのお墓を継がせるかが最期の時まで決めかねていた。

普通で言えば長男に頼みたいところだが、その長男は外資系金融マンとして世界を飛び回り定住の地がない。

お墓参りということにもまるで無頓着な子だったので、継承者として頼むことができるのだろうか?

遺言を書ける体力もあまりない。

相続でもめることもないかもしれない。

ただ今まで仕事をする中で見てきた中で些細なことでも兄弟間に遺恨が残ることもある。

そんなすっきりしない気持ちのままナオキは息を引き取った。

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大橋理宏
専門家

大橋理宏(石工技能士)

株式会社大橋石材店

神奈川・横須賀でお墓コンサルタントとして活動。「終活」全般の悩みを的確に答え、相談できる先など悩みを解決。お墓に関する悩みは特に実績があります。生前予約の墓じまい「お墓のみとり@」を主宰

大橋理宏プロは朝日新聞が厳正なる審査をした登録専門家です

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