北陸新幹線効果の光と影
最近、「〇〇スルーする」という言葉をよく耳にするようになった。
本来は英語の「through」 通り抜ける・・という意味から来ていたが
その時々の世相に影響され、聞き流す、気にしない、避ける、無視する・・・
という意図で使われるようになってきたそうだ。
先日ある経済誌で、「同窓会スルー症候群」という言葉を初めて目にした。
いま全国の同窓会で、中高年参加者の伸び悩む現象が起きているとのことである。
昔の友人と全く会わないのではなく、年に1度ぐらいの割合で学生時代の
仲間と飲食する機会はあるが、人数は毎回気心知れた5人程度の範囲。
旧交を温めるのはこのくらいの規模を望み、他の同窓生が今どうしているかには
関心がない・・・そうである。これが「同窓会スルー症候群」だそうだ。
しかし、同窓会に参加したくない本当の理由は「自分自身に自信がない」ことらしい。
前回の参加した同窓会の時には、会社名や役職、年収等を自慢していたが
その後、リストラ、役職なし、減収 等々で恥ずかしくて参加できない・・
というが本音らしい。
仕事一辺倒の働き方は、右上がり成長の時代には有効であったが、平成に入ると
ポスト不足、収入減で、仕事の目標を失う人々が多く出てきた。
その世代は、新しい仕事や、仕事以外の何かに活路を見出そうにも
住宅ローン、子供の教育費等が重くのしかかり、簡単に転職等が出来ない世代である。
現状に満足できないが、自身で現状を打破もできない状態(世代)である。
いま盛んに「働き方改革」が叫ばれているが、多くの人々に「ベストな人生」と
感じてもらうことが、本来は大切なことではないであろうか。