コラム
2020年に向けて、雪国のしたたかな戦略
2018年9月4日 公開 / 2021年3月2日更新
雪国の冬の暮らしでは厄介者となっている雪を
2020年東京五輪・パラリンピック向けのエネルギーとして活用する
したたかな戦略がすでに始まっている。
この動きを仕掛けたのは、新潟県南魚沼市。
冬場に積もった雪に伐採で出た木製チップをかぶせて保存し
夏場に「雪クーラー」としてこの厄介者を再利用するもの。
7月に東京で開催されたビーチバレー国際大会で、その試みが行われた。
保存しておいたこの天然雪を、衣装ケースに詰めて会場に届ける。
会場では、テント内にこの衣装ケースを積み上げ、雪の気化熱でテント内を冷やす
電力を使わない「天然雪クーラー」である。
「エアコンより冷気が体に優しく、疲労が取れやすい」と選手からの評判も良い。
南魚沼市は、他の豪雪地域と連携して「雪国連合」を作り、この天然雪クーラーの
推進を政府や五輪組織委員会等に働きかけていきたい・・と意気込んでいる。
北陸3県もこの「雪国連合」に、乗り遅れないように願いたい。
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