秋の養生 ~悲しみ・憂いに注意~

椎結子

椎結子

テーマ:こころとからだの養生法

日々オリンピック出場選手の方々の輝きにパワーをいただいています。
LIVEで見る感動は格別ですので、寝不足の方も多いでしょうか?

そんな熱戦の繰り広げられている熱い、そして暑い夏。
それでも自然は歩みをとどめることなく、暦上は8月7日の立秋で秋になりました。

~秋立つ日よめる~
秋きぬと 目にはさやかに 見えねども 風の音にぞ おどろかれぬる
                       (藤原敏行 古今和歌集)

エアコン室外機の熱風で、夜も暑い地域もありますが
朝晩は若干、心地よい風を感じるときがあります。

昔の人の五感は素晴らしいですね。

空


さて、自然界の気候の状態は六つあります。
 風(ふう)、寒(かん)、暑(しょ)、湿(しつ)、燥(そう)、火(か)
自然界に普通に存在しているもので、これらを【六気(ろっき)】といいます。

日本の気候は、
夏が始まるとすぐに梅雨で、『湿』に対する養生が必要で
梅雨が明けると残暑で、夏の『暑』と秋の『燥』に対する注意が必要になります。

そしてこの六気が《発病の原因》となったときは、【六淫(ろくいん)】になり
○+邪 と呼ばれるようになります。

例えば、今年の異常な暑さは《火》の状態です。(温度の異常上昇)
これが熱中症の原因となると《火邪(かじゃ)》になります。

これら六気は【外因】と呼ばれます。

それとは別に、
《発病の原因》には【内因】とよばれる自身の内部から発生するものがあります。

それは【七情】と呼ばれる、次の7種類のものです。
 喜(き)、怒(ど)、思(し)、憂(ゆう)、悲(ひ)、恐(きょう)、驚(きょう)

これらは季節にも対応していて、秋は《憂》《悲》の感情が出やすい季節になります。

また、過度な《悲しみ》は生きる気力を失わせ《肺》を傷つけ
せき、喉の乾燥や痛みをひきおこします。

こころが鬱々として楽しめない《憂》の状態のときは、気が縮んで
肺からひいては脾(消化器官)を傷つけることに繋がります。

猛暑で食欲が落ちたり、
冷たいものの摂りすぎで胃腸の弱っている方は用心してください。


『秋の過ごし方 (2010-08-07)』
http://mbp-japan.com/hyogo/yu-cocoro/column/9266/

『七情〈しちじょう〉(2011-02-10)』
http://mbp-japan.com/hyogo/yu-cocoro/column/17194/

『気1(2010-08-01)』
http://mbp-japan.com/hyogo/yu-cocoro/column/11831

『気2(2010-08-02)』
http://mbp-japan.com/hyogo/yu-cocoro/column/11856


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http://yu-cocoro.com/

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