股関節の余分な力を抜いて負担の少ない長い脚に
Turn dance into prayer~全ての大切な命
気がつけば・・
踊ることを始めて数十年。
人生の節々に私は心の底から踊りたいと思って
舞台で踊ったいくつかの作品がある。
姉が余命いくばくもないという時
舞台の出演をどうしようかと悩んだ時
母は
「何かが起こるかもしれないから、やめておこうというのは
何かが起こるのを待っているようなもの。
やりたいことはやりなさい。」
と言った。
姉はもう見に来れる状態ではなかったけれど
舞台では私のそばにいることが感じられ
舞台後に会いに行くと
とても喜び、逝くのを待っていてくれた。
母の時には自宅で介護しながら
細切れの時間で練習して
人生初のソロ公演を行なった。
余命ひと月と言われた母は、7か月を生き延びて
私の舞台を車椅子で酸素吸入しながら見に来てくれた。
細くなった手で拍手する母の顔は私の一生の宝物。
父の時には本当に1人で看ていたから
舞台で踊ることはできなかった。
お父さんごめんなさい。
そして今、私の大切な友人がコロナの状況下
家族にも会えずに1人で辛い闘病をしている。
私にできることは
やはり踊ることしかない。
舞台で踊ることはできない。
でもいいじゃないの。
どんな小さく粗末な場所でも
私が本当に心の底から踊りたい時
それは、祈りになっているのだと知った。
それがどんな場所でも
どんな格好でも
創りこまれたものでなくても
例え音楽がなくても・・
1人で闘う友人と
全ての大切な命のために。
Turn dance into prayer