重心を感じて立つ うまさきせつこのボディコントロール
舞台に出る前に自分に戻る
舞台が近づいてきた。
I.Oダンスフレーム2019(東京)、新春舞踊フェスティバル
東京は私1人で、大阪はうちの生徒さんたちと一緒。
初めて出る人や舞台経験の少ない人もある。
長年舞台に出ていても、本番はいつもとは違う緊張感がある。
初めてなら猶更、いつもと違う雰囲気にのみ込まれてしまうこともあるので
レッスンを重ねると同時に
一旦自分自身に戻れるように
自分自身を感じておくこともアドバイスしている。
想像力と応用力(2019-01-08)
でも少し書いているが、
心で「落ち着け!落ち着け!」と言い聞かせるよりも
体が通り、きちんと呼吸できる状態になっておくのは、心身両方で助けになる。
壁に背をつけ、体幹の位置感覚を確かめ、背骨中心に脇を寄せ
体幹の底を押せる状態にする。
骨盤幅から脚が出る状態にして、股関節の引き込みもする。
足裏も踵を引いて、土踏まずを伸ばし、流れは中心に向かいつつ
床を押せる状態にしておく。
背骨が突っ張り棒のように縮まない状態ができる。
全身がつながり、突っ張り棒が伸びる。
今一度、脚で伸びるのでなく、突っ張り棒に合わせて
体幹から脚、足裏につなげ
更に足裏から自分の中心に戻る流れを感じてみる。
ここまで工程を踏むと、周りが広い視野で見える。
敢えてラインは書かなかった。
自分なりでいい。
頭で考えてやってみるより感じてほしいから。
これはボディコントロールのレッスンを受けて下さっている人には
文章だけでも意味がわかるが、受けたことのない方や
初めて読んだ人には何のことだかわからないかもしれない。
自分の体の流れを実感して確信しているのだ。
明確でなくてもいい。
自分の体の裏側に自分の想像上のラインを引いて見るだけでも
気持ちは落ち着くし
自分の背骨に意識を置いて
背骨に目があると想像して、そこから前を見るだけでも
見える景色は変わる。
体の裏側を感じられるのはとても安心なこと。
椅子にもたれる時はほっとするし
誰かに背中から触れられると落ち着く。
舞台に出る直前には、背中を抱いて安心させてくれる人はいない。
だから自分で背骨を感じてみる。
何度もやっているうち、自分が安心できるやり方がわかる。