坐骨を中心に寄せる感覚シミュレーション
体を無理なく動かせる状態にするためにー脇、股関節の引き込み
「体幹の位置感覚」
「脇の引き込み」
「股関節の引き込み」
私の書くコラムにしょっちゅう出てくる言葉。
なぜそうすることが必要か、書いてみようと思う。
これらは、不具合があって思うように動いてくれない体を
本来の自然な体にして、きつさなく動かせるようにするためのキーワード。
位置感覚が明確になるために
体の中心でコントロールできるようにしたい。
女性なら子供のころ遊んだリカちゃん人形を思い出してほしい。
お人形の手脚は胴体にただくっついているだけだったか?
胴体の中にはまりこむようにできているから
座らせることができたり、手脚の角度を変えたりできたはず。
わかりにくければ更に精巧につくられた人形浄瑠璃の人形を考えてみてほしい。
人形浄瑠璃の人形は頭(かしら)と腕と脚を3人で操作している。
体ー着物の内に操作するところがあるから
リアルに顔の表情、しぐさ、歩いているのが表現できる。
人間も操作できるところー体幹の中心に集めなければ
手先、足先を動かしたところで、人形浄瑠璃の人形より
人形ぽく(ロボットみたいに)なってしまう。
中心から動かせる状態にならないと、
自然には体は動いてくれない。
だから中心に集めるために脇や股関節を引き込む。
それによって、肩甲骨は明確な位置になり
脚は骨盤の幅の中に納まり
体は楽に感じられ、自分が思う動きをできる準備ができる。
体育座りで脇を引き込んだ状態だが
上の画像。
股関節の引き込みが足りずに骨盤が後傾している。
お腹が上に引っ張られて固まり、腰も脚の付け根もきつく
肋骨は本来の形にならず、背骨も伸びにくい。
下の画像。
股関節を引き込み、床との接地面が大きくなると
床から還る力が背骨の前を通って上に戻り
肋骨の形がはっきりわかり、背骨に上下のベクトルができて
骨盤を押し、体幹の底が改めて感じられ
お腹もスッキリ伸びている。
脚の付け根も骨盤の位置も下に下りて
体幹の底は上に浮き上がっていない。
どこかの部分に力を入れたのではなく流れができた。
きつさがなく、無理がなく
楽なだけでなく美しい。
体を無理なく使うためには流れが遮られず
「通る」状態になることがいる。
そのために引き込みをする。
脇や股関節の引き込みや位置感覚を明確にする方法は
このコラムの中に紹介しきれないほどある。
「うまさきせつこ」「脇の引き込み」「股関節の引き込み」
で検索してみてください。
たくさん出てくると思います。