坐骨を中心に寄せる感覚シミュレーション
内から起こす発火点
先日、知人に聞かれることがあった。
本番前に一番いい状態に心と体を持っていくために
どんなふうにしているか?ということ。
人によって様々だと思う。
合同公演などの楽屋にいると
1人で目を閉じて自分の内側に集中している人もいるし
ストレッチしてバーレッスンをして、そこからガンガン動いている人もある。
ある程度やってしまうと
一緒に出る人とおしゃべりに興じて
リラックスしている人もいる。
体を冷やさない、というのは心がけているが
どちらかというと1人になりたい。
冬場などは体が冷えやすいが、楽屋から廊下などに出て
マットを引いて
派手なことはやらず、地味にじっくりインナーを感じることをしている。
本番前は場当たり、ゲネと既に踊っているから
体はしっかり起きている。
どこかに痛みがあったりするときは、痛くない使い方で道をつけておくし
気になるところは念入りにつながりを意識してみる。
そうしているうちに体の中から次第に熱い流れが感じられる。
どこをどうしておこうという決め事はなしで
その流れを自然につなぐことをする自分の感覚に任せて
たくさんではなく
発火したところから外に出るまでを実感しておく。
気になることがあるときには
その動きに至る流れをシミュレーションする。
それが確認、確信できたら
楽屋に戻って衣装に着替えて
体の流れをイメージしながら待つ。
舞台袖で深呼吸して舞台に出る。
客席の気配を暗闇で感じたら
一瞬で意識が切り変わる気がする。
どの人もみんな違う。
何が正解かの正しい答えなどないと思うが
自分の発火点をどうつかむかは
大切である気がする。