坐骨を中心に寄せる感覚シミュレーション
痛みのある体を本来の状態に戻すために
昨日は祭日だったが。時間を変更してレッスンを行なった。
遠方から毎月WSに来て下さる方が、この2か月ほど
ギックリ腰のような状態になられたとのことで、私のコラムを見ながら
自分なりに修正しようとされたそうだが、なかなかうまくいかず、昨日のレッスンに来られた。
前回お会いしたときと違い、体の通りが見られない。
骨盤が歪んで、左右のお尻の位置が違う。
肩甲骨が上り前肩、背中がとても緊張している。
足裏が浮いている。
股関節が詰まって辛く、普段はやや普通に過ごせるものの
レッスンに行くと痛みがでてきて辛い状態になるらしい。
誘導して骨の位置認識を促していった。
下の写真のようにかなりすっきりした。
正座してもらうと、これもきつそうで
坐骨、膝が短く、股関節が引き込めておらず、
詰まったままなので、背骨も思うように伸びず、縮んで
脚の方向も合わせにくくなっている。
脚が骨盤と分かれない状態で、脚ばかり引っ張られているので
股関節の内側を引き込んで、骨盤を下に下げ、股関節の外側を回すようにして
股関節が詰まらずに楽に折れるようにすると下の写真のようになる。
「引き込んだら短くなるんじゃないの?」と言う人もいるが
坐骨から膝裏は良く伸びるゴムのようなもの。
体幹の中にゴムが結び付けられていたら、膝裏方向に引っ張っても張りがあって長いが
ゴムが結ばれていなかったら、ズルズル脚方向についてきて、短く弛んでいる。
膝立ちしてもらうと、後外に歪んでいる。
足首が固くて正座が出来ない
痛い膝の方向を合わせて正座
のやり方で、脚がねじれないように正座してもらった。
この後でただ開脚するのでなく、明確な感覚をつかむ
をじっくりやって頂いた。
初めは「開脚」に意識が行き
詰まったまま開脚されていたが、途中経過で確実に自分でわかることが大事であることをお話しして
意識が変わっていった。
例えば、こういう張りで、股関節の引き込みと送り出しが感じられるか?ということである。
これは、
「引き込みや張りの感覚、坐骨が動く感覚がすごくわかりました」
とおっしゃっていた。
大切なのは脚が開く、そのことでなく
それができる体の状態が自分でできるようになるかどうかである。
この直後の写真はないが
痛みのない状態で開脚はできた。
痛い状態で来られて、帰りはとても楽になったと喜んでくれた。
帰りは長距離バスのあまり居心地良くないシートで
帰られたそうだが
「いい状態をキープして帰れました!」
と連絡を頂いた。
はっきりと原因のわかる不具合でない時は
自分の体のいつもとどこが違うのかをよく見てみる。
怪我をしたわけではないのに痛いところには
いらない力が入っている、流れをせき止めていると言うことだ。
その力を抜くのに何が必要か考えてみよう。
痛くてうまくできない、は誰にでもわかる事実。
どこがどういうふうに痛くて、どこに力が入っているか
自分の体を感じて理解していくことで
少しのアドバイス、少しのきっかけが自分の意識に入ってくる。