坐骨を中心に寄せる感覚シミュレーション
怪我をしても飛躍のチャンス
昨日、レッスン前に着替えていたら
生徒さんが「先生~」と話に来られた。
数日前に大きな駐車場の車止めに気づかず、つまづいて
転んだらしい。
「宙を飛びました!」
咄嗟に手足をついたので
手のひらと膝下の打撲だけで済んだそうで
脚と手には包帯。
よくそれで済んだものだ。
転び方によっては骨折やひびが入ってもおかしくない。
骨には異常がなかったが、今日は手をついたり、膝をついたりはできません、とのこと。
こちらも考えて、出来る状態にしてのレッスンにさせてもらった。
このところ、どんどんよくなっておられるが
痛いところがある時のレッスンでは気付くことが多いもの。
他の人もそうだけれど、坐骨を押す感覚はみなゲットされている。
そこからの方向付けは小さな力だが、誘導するとはっきり意識できた。
体の意識の仕方が変わっている。
先日、自分なりの感じ方で、肩甲骨が明確な位置に納まると
反り腰でなくなると、自分自身で気づいたと話して下さったところだが
痛いところがあると、意識が鋭敏になっていて集中度が違うらしい。
もちらん怪我しない方がいいに決まっているが
怪我してしまったら、それでも、危なくない状態で、
できることをすると、怪我したことをマイナスでなくプラスにできるチャンスになることがある。
帰り際、「物を持つとまだ痛いと思ったんですけど」
一番上のように方向を揃えると痛くない。
真ん中の写真のように先端だけ方向が違うのも痛い。
一番下のように捩じるのも痛い。
使い方次第で、怪我していても痛くなく過ごせるのがわかりました!
と、報告して下さった。
小さなことでも、ひとつでも自分自身で発見できることがあると、
そこからの広がり方は速度が違ってくる。
他にも発表会のリハーサルで、肉離れした方がおられると聞いている。
直接話していないので
怪我の度合いはどれくらいか詳細に聞いていないが
前向きな方だから、それをいい方向に向けて行ってほしいと思っている。
どれだけの日にちがかかるかはわからないが
先生にその時の状態で、できる振りにして頂くことも可能だと思う。
先生のお考えは様々だけれど
発表会はその人自身の成長のためにするものだ。
どんな状態でも、その人が出ようと思っておられるならば
できうる最善の範囲で
その人が確実に意識できることをするのがいい。
怪我をしたから気づくことも、それによってつかむこともある。
せっかくの機会、失意に沈むのでなく、転んだら何か掴んで起きてほしいと
心から願っている。