坐骨を中心に寄せる感覚シミュレーション
手足に持って行かれる中心
たまたま駅に向かう道を歩いていたら
とってもお洒落でスタイルのいいお嬢さんを見かけた。
とても素敵だけれど
歩くたびに腰がふられ、上半身が左右にぶれる。
腰が痛くなりそうな歩き方だな~と思ってしまう。
余計なお世話だけれど。
習慣になっているから、この方にとって
これがきついとかいう自覚は全くないだろう。
まじまじ観察したわけではないが
日常からの意識がなければ
直接動いて見えるところの動きに中心が持って行かれる。
指令塔からの命令系で動いているのではなく
各部署で好きに仕事をしていて、中心が振り回されている。
体もこうなりやすい。
日頃の習慣は当たり前に慣れて違和感を覚えない。
昨日、たまたまテレビで
ハンマー投げの室伏選手が若い期待のアスリートに
指導しているところが放映されていた。
日本人がまず失敗するのは体作りだと
おそらく若いアスリートが経験したことがないだろうことを教えられていた。
ハンマーに触れずして、感覚を養う、上に上がってしまっている重心位置を下げることなどを念入りに。
パワーポイントというハンマーを遠くに投げるために
外に出す力を加速させるところを感じさせ、覚えさせることをしていた。
初めはハンマーの勢いに持って行かれ、回されていた彼自身が
そこに至るまで苦労しながらも、最後にはそのパワーポイントで自ら加速の力を与え
コントロールして放っていた。
中心から手足へ。
パワーの必要な投擲競技では更に大事なことだろう。
ハンマー投げのことを知らない私にも、最後に若い選手が放つハンマーに体の力が繋がり
無理のないフォームであることが見て取れ、爽やかな気持ちになった。
「神経回路を開く」と室伏選手は言われていたが
自分の体構造を理解して意識していくことで、能力を伸ばすのは
踊りでもあらゆる競技でも日常生活でも同じである。