肋骨の位置を整えて自然な力の流れを作る
股関節から背骨と脚を伸ばしてみましょう
どこを中心に伸ばすかを考えることで
伸びる場所と意識、感じられる感覚が全く変わってきます。
動画の始めの様に
お尻を後ろに引くと、ハムストリングスや膝の裏が
脚が生えている方向ではなく伸びるので
大きな感覚と負荷があり
「すごく伸びた!」
と思いやすく、体幹部分はほとんど放置されていることに
気付かないのですが
「痛いほど伸びている」感覚は強烈なので
それで、しっかりできていると思いがちですが
体の中心は定まっていない状態なので
体全体のバランスとしては非常に悪く、効率がよくないのです。
負荷をかければ、その部分の筋肉は太く強くなりますが
部分だけを鍛えることに重きを置き
つながることを考えていない場合、部分で固まった筋肉が
流れを邪魔して、つながらず伸びてくれません。
部分で固まった筋肉は「使えない筋肉」になります。
重いものを載せたり・・というようなことに関しては
もちろん効果がありますし、パワー系の競技であれば
太くて大きい筋肉が必要ですが
それも流れがあり、つながらなければ
使っている力の多くが過剰に必要のない方向にとられ
出したい効果は薄くなります。
この方には過剰な筋肉はついておらず、スリムですが
ストレッチの仕方が流れに添ったものでないまま継続していけば
ハムストリングスは固く太く、前腿にもがっちり「使えない筋肉」がつきます。
ここでは股関節を中心に背骨と脚を伸ばしていますが
最初のような使い方をすれば
体幹部分は全く意識がいかず(自分では意識していると思ってしまう)
不安定なバランスの悪い状態が定着します。
下半身にだけ意識が行くので
お腹が伸びていないことも、肩甲骨の位置が上がってしまうことにも
意識が行きません。
肩が固まり、腕は重く、
背中が柔らかい人であれば、背中が強く押され、
お腹は合締まらないまま前に押される状態であっても
それがうまくできている状態だと思う習慣になります。
結果、「使えない筋肉」が定着し
思うことがよりできにくい循環を生みます。
体の流れに従った柔らかい筋肉でありたいですね。