開脚から痛みなく脚を回す意識付け
肩甲骨と背骨の動きで下腹伸ばし
長座や体育座りの苦手な人は骨盤と脚をわけにくいということがあります。
骨盤が後傾して、お尻を後ろに引いて座面を大きくしたつもりでも
後ろに引いた坐骨だけが点で座っていて
脚の付け根が上に向いたまま、ということが多々見られます。
これについては股関節から楽に伸ばす方向
きつい長座、体育座り、楽な状態を実感したい
痛くない長座、体育座り
などをご参考に。
今回は下腹を伸ばす感覚を覚えていくために、肩甲骨をとどめることで
まず高い位置でしっかり安定したところを作り、そこから送り出された背骨の動きで
自然に下腹を伸ばし、それがぶれないように
頭から体幹の底まで(坐骨、脚の付け根でできる面)引き合って伸ばしています。
肩甲骨をとどめても、腕の付け根/脇が肩甲骨と同じラインに引き寄せられていなければ
腕が持って行かれ、背中が丸くなってしまいます。
動くのは肩甲骨と連動した背骨であって、腕は末端としてついているだけです。
腕を前に持って行こうとしないように気を付けましょう。
この時、声を出しているのは、頭から体幹の底まで
体が通る感覚を認識するためです。
どこかで折れ曲がったパイプには風が通りにくいですが
しっかり折れずに伸びたパイプはしっかり風を通します。
「はっ!」とお腹からの声が出れば、頭から体幹の底まで体は通っています。
「はぁ~!」と抜けた声が出たり、詰まったり、か細い声しか出ない時には
通っていないと言うことです。
また後ろに戻そうとするのでなく、「はっ!」と一息に斜め前に伸ばした背骨、下腹は
小さな「っ!」が終了するときには呼吸と共に反動でセンターに戻ります。
戻ることを主にするのでなく、一気に吐くことで
呼吸の通る道が通っていれば、自動的に戻ります。
坐骨から膝も長く伸ばして足裏を付けるようにしますが
膝の方向は斜め上にします。
長く伸ばそう、だけを考えると引っ張る範囲が曖昧になり
腿に力が入って、骨盤と一塊になりやすく、下腹を伸ばす目的が果たせなくなります。
このやり方が難しい人は無理にやらずに、足裏が踏める高さの椅子に座って
やってみましょう。
「できる最終形」をいきなりするのでなく、確実にそこに近づくために
自分の感覚を育てられる位置、距離で覚えていくのが
何よりの近道です。
うまさきせつこモダンバレエ研究所HP
せつこのゆったり自分コントロール