継続する伸びはなだらかなカーブを描く

継続する伸びはなだらかなカーブを描く

先日のコラムで
限界のある伸び、継続する伸び
について書いたが
「伸びる」ということについて、皆さんはどんなイメージをお持ちだろうか。
「直線」のイメージをお持ちの方も多いのではないかと思う。

釣竿を伸ばすのをイメージしてみよう。
そのまままっすぐ引っ張っても伸びるが、カーブを描いてしなっていくと
しなやかに滑らかにカーブを描いて伸びる。
「矯めと張り」がある。

この写真でもお腹はすっきり伸びているが
腰椎のあたりは滑らかに柔らかなカーブを描いている。


この写真も単に横に倒して
側屈しているのではなく、脇を引き込みながら、
肩甲骨の位置をとどめて、背骨がひとつずつ順にしなっている。


こちらは体育座りをした状態だが、最初は脚の付け根や腿に
力が入ると言われていた。

坐骨を後ろの正面側に軽く引き込んで
腰椎、胸椎と大きな距離でしならせるようにしてのばし
坐骨から膝も膝の方向が斜め上を向く意識で、足裏も踏める状態にした。
坐骨から膝を（大腿骨は椎にはなっていないけれど）
やはり滑らかなカーブで伸ばすイメージを持つと、下腹が伸びて脚への流れを
引き出してくれる。


そして・・
これは中心軸がきれいに通っている。
線にすればまっすぐに見えるが、やはり背中が優しく膨らむように
伸ばしている。
直線のイメージで伸ばすと、背筋に無用の力が入る。

単に「伸ばす」と思うと筋肉が緊張して
本来は伸びるところが遮られてしまうが
柔らかく順番に送る意識を持つと、伸びなかった筋肉がすーっと伸びていく。

体の可能性を高めていこうと思えば
頭で考えることを単に体に伝達するだけでなく
体の声を聞くゆとりをもち、体が伸びる状態を体と相談しながら
徐々に使える状態にしていくことが大事かもしれない。

継続する伸びは体が能力を発揮できる方向と流れである、
ということである。

うまさきせつこモダンバレエ研究所HP
　せつこのゆったり自分コントロール