兵庫県加古川市立氷丘南幼稚園での講演会 「あなたのままで100点満点」
9月9日(火)は稲美町立幼稚園五園合同家庭学級・人権研修会で講演しました。
場所は稲美文化の森 ふれあい交流館です。
テーマは「子どもを幸せに伸ばすための10の秘訣 〜あなたのままで100点満点〜」。
子どもを幸せに伸ばす10の秘訣

これは10個全部する必要はありません。
ご自身が「これはいいことだな」「大切なことだな」と共感されるもの、それを一つでも二つでも心がけてもらえればそれで十分です。
1、子どもの自己成長力を信頼する(信じて待つ)
子どもが2歳、3歳の頃は発達が気になります。
偏食がある。
癇癪がひどい。
同じ服しか着ない。
言葉が遅い。
オムツがなかなか取れない。
こういったことが重なると「発達障害かもしれない」と不安に思って、早期発見・早期治療が大事と考えて早めに手を打たないと、となりがちですが実はそこが一番間違えるところなんですね。
発達障害傾向のある子は「わがまま」「傍若無人」なように思われがちですが本当は人一倍不安感が強いだけなんですね。
不安感が強いから味や食感に敏感で偏食になりやすく、服も肌触りや着た感じが同じでないと安心できない。
だから発達障害傾向を改善する上でまずしなければいけないことは「安心」させてあげることなんです。
どうすれば子どもは安心できるのか?
嫌がるものを食べさせられない。
安心できる同じ服を着させてもらえる。
こだわりを理解してもらえる。
そうしてその子たちが安心できれば、いろいろなものを食べてみよう、いろいろな服も着てみよう、となっていくのです。
だから子どもの問題で悩んだ時は、すぐに直そうとしないで子どもの自己成長力を信頼し、安心させて「待つ」ということを心がけて下さい。
「待つ」ことができるのは子どもの自己成長力を信頼しているからです。
その信じる気持ちが子どもの健全な発達を支えていることを忘れないでください。
2、ありのままを愛する(そのままのあなたが大好き)
ありのままを愛するとは、ヤンチャな子はヤンチャな子のまま、引っ込み思案な子は引っ込み思案な子のまま、そのままを愛するということです。
一言で表すなら
「子どもを変えようとしない」ということです。
もう少し長い文章で表すなら
健やかなる時も病める時も、いい子の時も悪い子の時も、言うことを聞くときも言うことを聞かない時も、この子を愛し、この子を敬い、この子を慰め、この子を助け、時期が来たら放してやり、その命のあるかぎり真心を込めて愛する」ことです。
その無条件の愛が子どもの意欲、向上心、生きる力を育てます。
「自分には欠点もある。ダメなところもある。だけど自分はそのままでお父さんお母さんに愛されている」
そう思えることが子どもにとってどんなに幸せで、どんなに嬉しく、どんなに自信がつくことでしょう。
「そのままのあなたが大好き」
これは親が子どもに贈ることができるプレゼントの中でも最高のプレゼントです。
これこそが自己肯定感の基礎となるものです。
3、子どもを尊敬する(もうすでにあなたは素晴らしい)

皆さんから見てお子さんは100点満点中何点ですか。
80点でしょうか。
60点でしょうか。
でも、もし皆さんのお子さんに同じ質問「君のお母さんは100点満点中何点?」と質問をしたときに「お母さんは100点!」と言われたら、80点とか60点とかケチな点数つけてる自分が恥ずかしくないでしょうか。
ここがこうやからマイナス10点とか、これができてないからマイナス20点とか、そんな細かいところ見なくていいんです。
そのままの子どもに100点満点をつけたらいいんです。
そのままであなたは素晴らしい!
あなたのままで100点満点!
それが一番幸せやし、一番楽です。
それが子どもを幸せに伸ばす秘訣です。
4、子どもを親の思い通りに育てようとしない(自然にお任せする)
人間の頭で考えることには間違いもあります。
まして親の欲や期待や、また不安など、煩悩まみれの頭で考える子育てでは上手くいかない時があるのは当たり前です。
だったら余計なことは考えないで、その子の自然にお任せしたらどうでしょうか。
親の期待通りにはならないかもしれませんが、その子本来の在り方、その子の自然な在り方、そのまま成長してくれることがその子本来の幸せにつながるように思います。
5、子どもの思い、ペース、自由を大切にする
これは次の6、家族仲良くする(許し合う、笑い合う、かたいことは言わない)とまとめて解説します。
6、家族仲良くする(許し合う、笑い合う、かたいことは言わない)
私には子どもが3人いるのですが、成人した子どもたちそれぞれに「この家に生まれてお父さんお母さんに育ててもらって良かったことって何?」て聞いたことがあるんです。
別々に尋ねたんですが3人とも同じ答えでした。
一つ目は「家族仲が良かったこと」。
家族仲が悪ければ家の中が緊張で包まれてゆっくり出来なかっただろうし、家の中が面白くなかったと思う。家族の仲が良かったから家が楽しかったとのことでした。
二つ目は「自由があったこと」。
子どもの言うことでもちゃんと聞いてくれたし、尊重してくれた。その意思を大切にしてくれたので何につけても自分で決めた、自分で選んだという意識がある。その意識が今の幸せ感にもつながっているし、自立していく上で大事だと思うとのことでした。
ついでにどんな時に親の愛情を感じたかと訊いてみたところ「話を最後まで聞いてくれた」とか「10歳までのスキンシップ」を挙げていました。
家族にとって日常のあいさつはとても大切とも言っていました。
「良い親子関係とはいっぱい良い思い出がある親子関係です。」
「いい家族とは親も子もキャラが立っている家族です。キャラが立っている(個性的)と言うことは許し合えているということです。」
そのようにお話ししました。
7、子どもの話を聴く(関心を持つ)
皆さん、お子さんの話をちゃんと聴いておられますでしょうか。
親はどうしても子どもの話を聴くことが苦手で、ついつい「言い聞かせ」になってしまうことが多くあるように思います。
子どもの話を聴くとはどうすることでしょうか。
聴くとは「聴(ゆる)す」ことです。
「聴(ゆる)す」とは相手の意思を尊重し、相手のことを理解しようと耳を傾けて聴くことです。
相手の思いに共感し「わかった。それでいいよ。」と認めてあげることです。
この「受けとめられ体験」が子どもの自己肯定感を高めます。
8、子どもの存在を喜ぶ(生まれてくれてありがとう)
これは次の9、親が幸せである(笑顔と感謝を持って暮らす)とまとめて解説します。
9、親が幸せである(笑顔と感謝を持って暮らす)

私は今から12年前に初めて花嫁の父になりました。
結婚式の披露宴にはスライドショーがつきものです。
そのスライドショーで流れる懐かしい数々の写真を見ていると
「ああ、あの時は楽しかったなあ・・」
「ああ、あの時は幸せやったなあ・・」
と思い返しますと、子どもから幸せをもらってたんやなあ・・。
いっぱいいっぱい幸せをもらってたんやなあ・・、今までありがとう。
そのように思ったら涙が後から後から溢れて来ました。
親になりますとついつい子どもに何をしてやれるか、何を身につけさせてやれるかと与えることばかりに目が行きがちですが、本当は子どもが持って来てくれた愛や喜びや幸せを受け取ることの方が何倍も大切なんじゃないかと思います。
なぜか?
幸せな親が幸せな子どもを育てるからです。
親は勘違いしてしまうんです。
親が子どもを幸せにしてやらないと、て思ってしまうんです。
でも逆なんですね。
子どもが親にいっぱい幸せを与えてくれているんですね。
親は幸せをもらっている側なんです。
そしていっぱい幸せをもらったらいいんです。
なぜか?
幸せな親が幸せな子どもを育てるからです。
そうして子どもに幸せを返したらいいんですね。
自分は人を幸せにする存在である。
子どもがそう思えること。
それこそが最高の自己肯定感です。
10,家をのんびりできる場所にする(心が安らぐ居場所)
「子どもからの3つのプレゼント」のお話しの後、このようにお伝えしました。
子どもたちは何も子育ての上手なお母さんに育ててもらいたい訳ではありません。
賢いお母さんや強いお母さんに育ててもらいたい訳でもありません。
子どもたちはそのままのあなたに会いたくて、そのままのあなたに育ててもらいたくてあなたのもとに生まれて来ました。
ですから欠点もあるがまま、そのままのあなたで育ててあげてください。
だけど、ママには笑っていてほしい。幸せでいてほしい。
笑うためには許すことが必要です。
誰を?
自分をです。
誰にでもダメなところや欠点があると思います。
皆さんはそのご自身のダメなところや欠点を責めるのではなく、許してください。
そして自分の欠点を許したように子どもさんやご主人のダメなところも許してあげてください。
そうすれば家庭に笑顔が生まれます。
そうして許しあって、笑い合って、皆さんが幸せに子育てしていかれることを心より願っております。
ご清聴ありがとうございました。
まとめ
皆さんにお一人お一人それぞれ違う詩をプレゼントしました。
皆さん、大変熱心に聴いてくださいました。
ありがとうございました。
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< 最近行った講演会 >
2025年9月 大阪府貝塚市立第四中学校区PTA研修会
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2025年7月 福島県郡山市教育委員会主催
「子どもを幸せに伸ばす10の秘訣」
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2025年6月 兵庫県新宮子育てつどいの広場
「無為の子育て あなたも子どもも100点満点」
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2025年5月 山口県岩国市PTA連合会オンライン講演
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