福島県郡山市教育委員会主催「子どもを幸せに伸ばす10の秘訣」

7月26日（土）は福島県郡山市「安積総合学習センター」で家庭教育について講演してきました。
テーマは「子どもを幸せに伸ばす10の秘訣」。
聞いてくださるのは郡山市の小中学校の保護者様です。

詩「無知の知」

私は去年詩集を出したんですね。
「無為　そのままでよかったんだ」ていう詩集なんですが。



それで私の知り合いで絵画・造形教室をしている友人がいまして、その友人から先日嬉しいメールが届きました。

「今日、5年生の子が学校の図書館で長谷川先生の詩集を読んだみたいで『この本すごくよかった！』とお母さんに勧めてました。男の子です。たくさんある詩の中でも『無知の知』て詩が一番好きなんだって。」

そう教えてくれたんです。
そして今皆さんのお手元にあるのがその『無知の知』です。
ちょっと読んでみます。







免許皆伝とは名人とか達人であると言う意味です。
今日の講演はこんな感じのお話になります。

無為の子育て

私は「無為の子育て」というものを提唱しています。
無為というのは2500年前の中国の老子の言葉です。
無為とは「余計なことをしないで全てを自然の流れに任せていこう」という心のあり方です。

子育ての失敗は大体する必要のない余計なことをして起こるものなんですね。
それで無為の子育てとは、
「良い親になろうとせず、良い子に育てようとせず、
　ありのままの自分でありのままの子どもを愛し育てていく。
　それが一番楽で、一番幸せで、一番子どもが伸びる子育てです。」
というものになります。

良い親になろうとしなくていい

まず皆さんにお伝えしたいのは「良い親になろうとしなくていい」ということです。
子どもは思い通りにならないしねー。
ゲームばっかり、ユーチューブばっかりで全然勉強しないしねー。
そもそも子育てってどう育てたらいいかわからへんしねー。
色々なことが不安やし、色々悩むし。
私って全然良い親じゃないわ、と思われた方は「無為の子育て」から見たら、それで100点満点です。

そういう親の思い通りにならない子こそが自然だからです。
子どもなんか思い通りにならないのが普通だし自然だし、それでいいんです。

でも別に勉強する子はそれはそれで良いんですよ。
勉強するのが自然な子がいても良いんです。
勉強するのも自然だし、しないのも自然。
大体遺伝です。
親は勝手なんです。
自分は全然勉強してなかったくせに子どもには「勉強せえ、勉強せえ」言うんです。
勉強しないのは子どもが悪いのではなくて親の勉強嫌いが遺伝しているだけなんです。

また子育ては悩んで当たり前、不安になって当たり前、心がそういうことで揺れて良いんです。
なぜか？
その心の揺れ幅が子どもを受け止める幅になるからです。
だからしっかりした方針でまっしぐらに正しい子育てなんてしなくて良いのです。
そんなの不自然です。
じゃあ、どんな親になれば良いのでしょう？
親という役割ではなく、ありのままの自分でありのままの子どもを愛してあげて下さい。

子育ての極意と茶道の極意

これが子育ての極意です。

かつて茶道の創始者である千利休が「茶の湯とは如何なるものか」とその本質を尋ねられた時に詠んだ句がこれです。



茶道にはたくさんの決まり事があり作法があります。
でも究極的には人と人とが出会い、同じ時間空間を共有し、お茶を飲み、共に居ることを楽しむ。
そのための決まり事であり作法なのです。

「茶のお湯は何も難しいことはない。
　ただ湯を沸かし茶を点て飲むだけのこと。
　その時間そのものを美しいものにし、楽しむだけのこと。」

千利休はそう伝えたかったんだと思います。





子育ても同じだと思うんです。
「子育ては何も難しいことはない。
　ただご飯を食べさせ布団に寝かすだけのこと。
　子どもと共に過ごす時間を美しいものにし、楽しむだけのこと。」

子育てとはそれだけのことなんですね。

子どもの自己成長力を引き出す

無為の子育てとは、子どもの自然を潰すことなく生かそうとする子育てです。
子どもの自然とは何か？
それは子どもの中にある「いのちの力」です。
いのちの力とは自ら伸びようとするする力、自ら向上していこうとする力です。
この力を「自己成長力」と申します。
今日はこの自己成長力をいかにして引き出していけばいいのかということについてお伝えしていきたいと思います。

自己成長力の土台は自己肯定感

自己成長力が発揮される土台となるものが自己肯定感です。
「自分が自分であることが嬉しい」
「自分に生まれてきてよかった！」
そう心から思えること。
それが自己肯定感です。
そんなふうに思えたら元気になれるし、前向きになれるし、毎日楽しいし、勉強も部活も習い事も全力で取り組めてどんどん伸びていくことでしょう。





「自分に生まれてきてよかった！」とは「お父さん、お母さんの子でよかった！」ということです。
今のお父さん、お母さんがいなければ今の自分はいないわけですから。
子どもに「お父さん、お母さんの子でよかった！」
そんなふうに思ってもらえたらそれこそが100点満点の子育てです。
誰に褒めてもらうより、育てた我が子に「お母さんがお母さんでよかった！」
そう思ってもらえたらそれで十分です。
では、どうすればそんな子育てができるでしょう？

我が子に100点満点をつける

その答えはとてもシンプルです。
今の我が子に100点満点をつければ良いのです。
皆さんから見てお子さんは100点満点中何点ですか？
80点でしょうか。
60点でしょうか。
ここがこうやからマイナス10点。
ここができてないからマイナス20点。
そんな細かいところ見なくて良いんです。
そのまんまのあなたで素晴らしい。
あなたのままで100点満点。
それが一番幸せやし、一番楽です。
それが子どもを幸せに伸ばす秘訣です。

子どもを幸せに伸ばす10の秘訣

さて、今日のテーマは「子どもを幸せに伸ばす10の秘訣」です。
まずはこちらの資料をご覧ください。







最初に申し上げておきますが10個全部する必要は全くありません。
自分がこれは良いことだな、大切なことだなと共感されるものを一つでも二つでも心がけてもらえればそれで十分です。
私の考える子育てではなく、皆さんがしたい子育てや皆さんらしい子育てを心がけてもらえればと思います。
そしてもう一点。
私の話す内容や言葉は全く重要ではありません。
それを聞かれた皆さんの心に生まれる思い、そして気づき、それらが皆さんに自分らしい子育てとは何かを教えてくれます。
ですからどうぞご自身の内面の声に耳を澄まして私の話を聞いて下さい。

そう前置きをして、私自身が体験した事例を中心に10個全部解説していきました。

1番では、発達障がい傾向の改善には「安心感」が大切であること。
2番では、ありのままの子どもを愛するとは子どもを変えようとしないということ。
3番では、今の教育で一番足りないのは子どもに対するリスペクト（尊敬、尊重）であること。
4番では、自然にお任せすると子どもが思いがけなく良くなること。
5番では、子どもの幸せや自立には自由が大切だということ。
6番では、家族のキャラが立っているのは良い家族の証拠だということ。
7番では、子どもの話を聴く時は、言葉や思いを否定せず理解しようとして聴くこと。
8番では、子どもから幸せをもらっているのだということ。
9番では、幸せな親が幸せな子どもを育てるのだということ。
10番では、自分を許し、子どもを許し、夫を許し、許しあって笑い合って暮らしていけばそれが幸せだということ。

そんなことを具体的な事例を通してお話ししました。

主催者様のご厚意で講演後に書籍販売をさせていただきました。
おかげさまで完売しました。

皆さん、最後まで熱心に聞いて下さいました。
「心が軽くなりました」と嬉しい感想を言ってくださる方もたくさんありました。
またお会いできる日を楽しみにしています。
福島放送の方が取材で来てくださっていたので、もしかしたら講演の様子がニュースになっているかもしれません。






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　2025年6月　兵庫県新宮子育てつどいの広場
　「無為の子育て　あなたも子どもも100点満点」
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　2025年5月　山口県岩国市PTA連合会オンライン講演
　「子どもを幸せに伸ばす10の秘訣」
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　2025年2月　東京都港区立芝浦小学校
　「無為の子育て　〜あなたも子どもも100点満点〜」
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　2025年1月　相生市青少年健全育成市民大会
　「自信とやる気を引き出すプラスの問いかけ」
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　2024年11月　岐阜県多治見市立滝呂小学校
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　2024年11月　大阪府枚方市教育委員会オンライン講演
　「思春期・反抗期の子どもとのつきあい方〜自己肯定感を育てる7つの関わり〜」
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　2024年11月　京都府亀岡市口丹波地区私立幼稚園PTA連合会
　「子どもを幸せに伸ばす10の秘訣」
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　「無為の子育て　〜あなたも子どももそのままでいい〜」
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　2024年10月　兵庫県稲美町不登校親の会「おやもこ」
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