栃木県真岡市立真岡西小学校での講演会「子どもを幸せに伸ばすための親学講座」
6月4日(水)は兵庫県たつの市新宮子育てつどいの広場わくわく親子講座で講演しました。
テーマは「無為の子育て〜あなたも子どもも100点満点〜」。
無為の子育てとは
無為の子育てとは「いい親になろうとせず、いい子に育てようとせず、ありのままの自分でありのままの子どもを愛し育てていく。それが一番で楽で、一番幸せで、一番子どもが伸びる子育てです。」というものです。
いい親ってどんなイメージ?
まずお伝えしたいのは「いい親になろうとしなくていい」ということです。
皆さん、いい親ってどんなイメージでしょうか。
育児が上手にできて、子どもがお行儀よくて、なんでも上手にできて、・・そんなイメージでしょうか。
それでしたら半分以上の方はいい親じゃありませんね。
子どもは思い通りにならないしね。
どう育てたらいいかわからへんしね。
いろいろなことが不安やし、悩むし。
私って全然いい親じゃないわ。
と思われるならその方は無為の子育てから見たらそれで100点満点です。
子育ては悩んで当たり前、不安になって当たり前、心がそういう色々なことで揺れていいんです。
いっぱい心揺れて下さい。
その揺れ幅が子どもを受け止める幅になるからです。
だからしっかりした方針でまっしぐらに正しい育児なんてしなくていいのです。
子育ては ただ飯食わし 服着せて 布団に寝かすことと知るべし
じゃあ、どんな親になればいいのでしょう?
親という役割ではなくありのままの自分で育ててあげて下さい。
何も気張ることなく自然体でいいのです。
これが子育ての極意です。
かつて茶道の創始者である千利休が「茶の湯とは?」とその本質を尋ねられた時に詠んだ句がこれです。
茶道にはたくさんの決まり事があり作法があります。
でも究極的には人と人とが出会い、同じ空間時間を共有し、お茶を飲み、共にいることを楽しむ。
そのための決まり事であり作法なのです。
茶の湯は何も難しいことはない。
ただ湯を沸かし茶を点て飲むだけのこと。
その時間そのものを美しいものにし、楽しむだけのこと。
千利休はそう伝えたかったんだと思います。
子育ても同じだと思うんです。
子育ては何も難しいことはない。
ただご飯を食べさせ、布団に寝かすだけのこと。
子どもと共に過ごす時間を美しいものにし、楽しむだけのこと。
いい子に育てなくていい
次にお伝えしたいことは「いい子に育てようとしなくていい」ということです。
いい子に育てようとすると大抵逆効果になります。
それだけでなく親も子もしんどいです。
子どもに水泳を教える名人ていう人がこの間テレビに出てはって、どんな子でも25メートル泳げるようにする人なんですけれど、この名人がこんなこと言うてました。
「みんな、頑張れ、頑張れ言うけど、頑張ったら体に力が入って沈んでしまう。まずは力を抜いて浮くことを覚えることが大切です。」
子育てもお笑いも同じです。
頑張ったら上手くいかないし、面白くない。
力を抜いてリラックスすることが大切です。
そうすると心に余裕が生まれて子育ても楽しめるようになります。
強い子に育てようと厳しく育てたら、愛着不足でお母さんから離れられへん子になってしまったり。
賢い子に育てようと勉強を強制したら勉強嫌いな子になってしまったり。
大体逆になってしまうことが多いですから、余計なことはしないでありのままの子どもを受け入れ、その子に100点満点をつける子育てこそ強い子や賢い子に育てるコツです。
なぜか?
自己肯定感が高まる子育てだからです。
自己肯定感が高まれば、何事にも主体的に取り組むようになるので学習面でも自分ごとと捉え前向きになるし、それは自立にも繋がります。
自己成長力
無為の子育てとは、子どもの自然を生かそうとする子育てです。
子どもの自然とは何か?
それは子どもの中にある「いのちの力」です。
いのちの力とは自ら伸びようとする力、自ら向上しようとする力のことです。
この力を「自己成長力」と申します。
これをいかにして引き出していけばいいのか、それを皆さんにお伝えしていきたいと思います。
自己肯定感

自己成長力が発揮される土台となるものが自己肯定感です。
「自分に生まれてきてよかった」
そう心から思えること。
それが自己肯定感です。
そんなふうに思えたら元気になれるし、毎日楽しいし、心のエネルギー満タン状態で勉強にも習い事にも前向きに取り組めてどんどん伸びていくことでしょう。
100点満点の子育て
「自分に生まれてきてよかった」とは
「お父さん、お母さんの子どもでよかった」ということです。
今のお父さん、お母さんがいなければ今の自分はない訳ですから。
子どもに「お父さん、お母さんの子でよかった」。
そんなふうに思ってもらえたら、それこそが100点満点の子育てです。
幼稚園の先生に褒めてもらうより、舅姑、自分の親に褒めてもらうより、ママ友や近所の人に褒めてもらうより、育てた我が子から「よかった」と思ってもらえること、それが一番大切です。
ではどうすればそんな子育てができるのでしょう。
答えはシンプルです。
「〇〇ちゃんがお母さんの子でよかった」
そう言って育てたらいいんです。
細かいことは気にせず「あなたは素晴らしい子!」とボーンと100点満点をつけてあげたらいいんです。
そのままの子どもを受け入れ、そのままの子どもに100点満点つけること。
それが100点満点の子育てです。
親学10か条
下の資料「親学10か条」をもとに親も子も幸せを感じながら、知性、思いやりの心、折れない心を伸ばしていく子育てについてお話しさせていただきます。

これは10個全部する必要はありません。
自分がこれはいいことだな、大切なことだなと共感されるもの、それを1つでも2つでも心がけてもらえればそれで十分です。
私の考える子育てではなく、皆さんがしたい子育て、皆さんらしい子育てを心がけてもらえればと思います。
身近な具体例でわかりやすくお話しすると共に、絵本「いいこってどんなこ?」の読み聞かせを取り入れたり、曲「手紙〜親愛なる子どもたちへ〜」を聞いてもらったりしました。
皆さん、楽しんで聴いて下さいました。
最後にユーミンの「やさしさに包まれたなら」の曲に乗せてお一人お一人それぞれ違う詩をプレゼントしました。
主催者様のご厚意で講演後、書籍販売をさせていただきました。
ありがとうございました。
第1回無為塾 @姫路文学館望景亭
6月28日(土)午後1時30分から4時まで姫路文学館望景亭で第1回無為塾(60分講演会、30分休憩、60分読書会)を開催します。

詩集読書会では詩集「無為 そのままでよかったんだ」を読み、その感想や気づきを参加者全員でシェアします。
無為塾とは「無為」について学ぶ会です。
自由参加ですので入会の必要はありません。
当日参加費<講演のみ1,000円、読書会(15時〜)のみ1,000円、両方1,500円>を払って参加するだけです。
第1回目の講演テーマは「愛の子育て、エゴの子育て」です。
教育講演・人権講演のテーマや内容、お問い合わせについては
http://mbp-japan.com/hyogo/hasegawa/column/64075/
講演会の講演依頼.com|長谷川満 プロフィールページ
https://www.kouenirai.com/profile/3820
子どもさんの学習の悩み・家庭教師のご相談は
http://www.hariat.co.jp/ksg/
< 最近行った講演会 >
2025年5月 山口県岩国市PTA連合会オンライン講演
「子どもを幸せに伸ばす10の秘訣」
https://mbp-japan.com/hyogo/hasegawa/column/5194022/
2025年2月 東京都港区立芝浦小学校
「無為の子育て 〜あなたも子どもも100点満点〜」
https://mbp-japan.com/hyogo/hasegawa/column/5185326/
2025年1月 相生市青少年健全育成市民大会
「自信とやる気を引き出すプラスの問いかけ」
https://mbp-japan.com/hyogo/hasegawa/column/5183690/
2024年11月 岐阜県多治見市立滝呂小学校
「思春期・反抗期の子どもとのつきあい方」
https://mbp-japan.com/hyogo/hasegawa/column/5179754/
2024年11月 大阪府枚方市教育委員会オンライン講演
「思春期・反抗期の子どもとのつきあい方〜自己肯定感を育てる7つの関わり〜」
https://mbp-japan.com/hyogo/hasegawa/column/5178968/
2024年11月 京都府亀岡市口丹波地区私立幼稚園PTA連合会
「子どもを幸せに伸ばす10の秘訣」
https://mbp-japan.com/hyogo/hasegawa/column/5177972/
2024年10月 大阪府堺市立泉ヶ丘東中学校区教育講演会
「無為の子育て 〜あなたも子どももそのままでいい〜」
https://mbp-japan.com/hyogo/hasegawa/column/5177177/
2024年10月 兵庫県稲美町不登校親の会「おやもこ」
「長谷川満先生を囲んでの座談会」
https://mbp-japan.com/hyogo/hasegawa/column/5176784/



