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コラム

第34回ペアレントセミナー『子どもを幸せに育てる10のルール』 <後半>

2014年1月8日 公開 / 2014年8月1日更新

テーマ:ペアレントセミナー

コラムカテゴリ:出産・子育て・教育

 昨日の記事の続きです。
 最初から読みたい方は→http://hasegawa-mitsuru.seesaa.net/article/383938117.html




 でも、子どもを許そう、夫を許そうと思っている間は実は本当には許せないものなんですね。
 そうではなくて、
 自分は許す側ではなくて、許してもらう側だったと気がついたとき、感謝の気持ちがわいてきて本当に許すことができるのです。

 たとえば皆さんが誰かと喧嘩したとします。
 兄弟でも、友達でもいいです。
 そして、喧嘩した相手が「本当にごめんなさい。自分が悪かった」と心から謝ってきたとき、「いや自分の方こそ悪かった、こちらこそ本当にごめんなさい」と思うし、そう口にするでしょ。

 あれが「許す」ということです。 

 相手が悪いんじゃない、自分が悪かったんだと思えたとき、人は人を許すことができるのです。
 そしてこの「自分が悪かった」と思えることこそが救いの扉なんですね。
 自分が正しいと思っている間は人と争ってばかりいなければなりません。
 まさに地獄です。
 「自分が悪かった」と心から頭を下げることができた時、そこに天国の扉は開かれるんですね。
 『天国は狭き門より入れ』て言うでしょ。
 頭を下げて低くしないと天国には入れないんですね。


 

 キリスト教で神様を信じていなかった者が神様を信じるようになることを「回心(かいしん)」と言います。
 心がくるりと一回転して神様の方を向くようになるということですね。
 仏教でも同じように仏様を信仰するようになることを「回心(えしん)」と言います。
 まったく同じ字なんですね。
 心がくるりと一回転して神様、仏様の方を向くとはどういうことか。
 実例を示してわかりやすくお話ししていきます。
 まずは石塚朋子さんという方の詩を聞いて下さい。

      わが子

   ありがとう 千恵
   おかげさま 三希子
   すまなかった 万里子
   あなたがたを導く資格は
   この母になし
   気がつけば わたしが
   手を合わさねばならない方々であった
   三人のわが子
   菩薩さま
            (石塚朋子)


 子どもを導くのではなくて、子どもに導かれていた。
 自分は許す側ではなくて、許される側であったという自覚と同じですね。
 こんな悪い自分であるのに許されていた・・、許してくれていた・・
 そこに感謝の念が起こり、本当の許しが完成するのです。

 もう一つ、詩を紹介したいと思います。
 次は山村暮鳥という方の詩です。
 
   ある時 よくよく見ると
   その瞳の中には
   黄金(きん)の阿弥陀様が
   ちらちらうつっているようだ
   玲子よ 千草よ
   とうちゃんと呼んでくれるか
   自分は恥じる
             (山村暮鳥)
   

 どちらの詩でも子どもを阿弥陀様、菩薩さまと見ていますね。
 神様、仏様とは?
 それは高いお空におられるのではなく、私たちのすぐそばにいる子どもたちかもしれませんね。
 子どもたちは私たちに幸せや喜びを与えてくれ、そして色々なことを教えてくれ、導いてくれています。

 そして、これは非常に逆説的なのですが、
 「この母に導く資格なし」と自覚して初めて子どもを導く資格が生まれるのです。
 「とうちゃんと呼んでくれるか 自分は恥じる」という謙虚な心になって初めて子どもを教え導くことが出来るようになるのです。
 そんな親の言葉であれば、必ず子どもの心に届くのです。
 子どもが親の言うことを聞かないのは親が傲慢だからです。
 「この母に導く資格なし」という謙虚な心で子どもに対するならば、子どもは必ず親の言葉を聴くようになります。
 そこに家庭の天国が実現するのだと思います。

 そのあと、自我(エゴ)と「いのちの心」の観点からも回心について解説しました。
 
 最後に映画『魔女の宅急便』の「やさしさに包まれたなら」の曲にのせて、お一人お一人にそれぞれ違った詩をプレゼントしました。








 
 そのあと20分ほど質疑応答の時間を取りましたが、皆さん大変熱心に質問して下さり大盛り上がりでした。
 今回のペアレントセミナーはだいぶん濃い内容の話だったんですが、皆さん熱心に聞いて下さいましたし、「心が楽になりました」「心が軽くなりました」「もっと自分の好きなことをして楽しみます」という感想を言って下さる方が多かったです。
 
 みなさん、本当に年末のお忙しい時に来て下さってありがとうございました。
 また、4月頃には第35回ペアレントセミナーをやる予定ですので、そのときにお会い出来るのを楽しみにしています。




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この記事を書いたプロ

長谷川満

子どもの自信とやる気を引き出す教育のプロ

長谷川満(家庭教師システム学院)

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