「墓じまい」を考える前に読んでほしい物語(3)「祖父のお墓で」/水野真由美さん(20歳)
お墓にまつわるエピソード集「お墓物語」
一見、同じように見えるお墓だが、実はそれぞれのお墓には、
それぞれの思いと数々のエピソードがあります。
全国の墓石を含む石材関連業者約1,300社が加盟する、
日本最大の業界団体である、(一社)日本石材産業協会では、
お墓にまつわる感動的なエピソードを集めた小冊子、
「お墓物語」を、2011年3月に発行いたしました。(非売品)
「お墓物語」を発行するにあたり、作品を募集したところ、
全国各地から数多くの応募作品が寄せられました。
その中から33名の方の作品がこの小冊子に収められています。
涙あり、笑顔あり、驚きありの素晴らしい物語ばかりです。
マスコミ等で「墓じまい」ばかりが大きく取り上げられる昨今において、
「お墓ってこんなに素晴らしいものなんだよ」ということを、
今一度、一人でも多くの人に気づいていただければと思い、
ここに、33話、全ての物語を順にご紹介させていただきます。
これまでに、以下の28作品をご紹介いたしました。
(1)「祖母との出会い」/三浦るるさん
(2)「お墓参りの不思議」/伊東徳久さん
(3)「祖父のお墓で」/水野真由美さん
(4)「おはからい」/漣ほたるさん
(5)「星よりも近く」/倉木敬人さん
(6)「泣き虫」/藤田徹朗さん
(7)「田舎のお墓を訪れて」/長坂隆雄さん
(8) 「祖母の墓を抱きしめて」/梅山太郎さん
(9) 「祖母VS母・お墓バトル」/森下純一さん
(10) 「一片の桜」/咲ママさん
(11)「心の掛け橋 」/棚橋すみえさん
(12)「おじいちゃんがくれたもの」/匿名希望さん
(13)「お墓物語」/寺田聡さん
(14)「温かい土」/渡辺笑子さん
(15)「父の死と我が使命」/匿名希望さん
(16)「孫に引かれて歩む道」/今野芳彦さん
(17)「墓石は語る」/伊東静雄さん
(18)「癒しの園」/加納一馬さん
(19)「家族の縁をつなぐお墓」/ももいちごさん
(20)「プロポーズはお墓で」/仁平井清次さん
(21)「お墓が仲人」/岡部晋一さん
(22)「桜咲く春の奇跡」/サカナさん
(23)「お墓で集うイトコ会」/前田喜久子さん
(24)「墓守娘のつぶやき」/久米早緒里さん
(25)「墓の花筒作り」/山本信之さん
(26)/“「天保」の年号”北山亮司さん
(27)/「祖母の言葉から」/川上さゆりさん
(28)/「我家の記念碑」/石田亘さん
今回は、愛知都在住の武川文典さんの作品、
「119番」をご紹介させていただきます。
心温まるエピソードを通じて、家族や大切な方との絆や、
命の尊さを考えていただくきっかけになればと考えております。
「119番」/武川文典さん(84歳・愛知県)
昭和47年10月8日、母が亡くなった。
葬儀などが終わった後、
兄から墓を作る話が出て、兄に一任された。
それから幾日が過ぎて、兄から連絡があり、
「墓の場所が決まったから一緒に見に行かないか?」とのことで、
私の車で実家に行き、父、兄、私と三人で行った。
車で30分ぐらいのところ。
既に墓が多く出来ていて広大な土地であった。
兄の案内でその場所へ行ってびっくりした。
その番号が「119」であったからである。
119は消防、救急の番号であり、
父のかつての仕事が消防署長だったので、
兄はこの番号の区画を探したと言った。
私は兄の心遣いが嬉しかった。
父も兄に感謝していた。
父が現役のときは消防の神様と言われるほど仕事の虫であった。
今、その墓には父の父母、父、母、兄が眠っている。
従って墓参りすると、父母、兄のことなどが浮かび、
身の引きしまる思いがする。
ただ残念なことは、私はその119番に入れないことである。
死後、私は父母に会えるか、兄に会えるか…、
墓は別々でも会えるだろう。
死後、生きて還った人はいないから分からないが、
兄が建てた119番の墓は何よりの親孝行である。
「兄さん、ありがとう」
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お申込みは第一石材までFAXまたはEメールにてお申込みください。
FAX・メールには、"「お墓物語」希望/マイベストプロ神戸"とご記入の上、
※お名前・ご住所・電話番号も必ずご記入ください。
・FAX:078・515・2737(24時間受付)
・メールでのお申込みはこちらまで
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「お墓物語」は、近畿地方の方限定でお送りさせていただきます。
なお、部数に限りがありますので業者の方のお申し込みはご遠慮ください。
~つづく~
次回は、田村邦子さん(64歳・京都府)の作品、
「墓の改装」をご紹介させていただきます。
一般消費者にとって極めて分かりにくいあらゆるお墓の疑問を、
(一社)日本石材産業協会認定、「お墓ディレクター1級」資格者、
㈱第一石材・代表、能島孝志がズバリ解決いたします。(相談無料)
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