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「墓じまい」を考える前に読んでほしい物語(26)“「天保」の年号”北山亮司さん(63歳)

2018年2月4日 公開 / 2018年3月6日更新

テーマ:お墓物語

コラムカテゴリ:冠婚葬祭

コラムキーワード: お墓参りお墓

お墓にまつわるエピソード集「お墓物語」 

一見、同じように見えるお墓だが、実はそれぞれのお墓には、
それぞれの思いと数々のエピソードがあります。

全国の墓石を含む石材関連業者約1,300社が加盟する、
日本最大の業界団体である、(一社)日本石材産業協会では、
お墓にまつわる感動的なエピソードを集めた小冊子、
「お墓物語」を、2011年3月に発行いたしました。(非売品)


お墓にまつわるエピソード集「お墓物語」

「お墓物語」を発行するにあたり、作品を募集したところ、
全国各地から数多くの応募作品が寄せられました。


その中から33名の方の作品がこの小冊子に収められています。


涙あり、笑顔あり、驚きありの素晴らしい物語ばかりです。


マスコミ等で「墓じまい」ばかりが大きく取り上げられる昨今において、
「お墓ってこんなに素晴らしいものなんだよ」ということを、
今一度、一人でも多くの人に気づいていただければと思い、
ここに、33話、全ての物語を順にご紹介させていただきます。

これまでに、以下の25作品をご紹介いたしました。

(1)「祖母との出会い」/三浦るるさん
(2)「お墓参りの不思議」/伊東徳久さん
(3)「祖父のお墓で」/水野真由美さん
(4)「おはからい」/漣ほたるさん
(5)「星よりも近く」/倉木敬人さん
(6)「泣き虫」/藤田徹朗さん
(7)「田舎のお墓を訪れて」/長坂隆雄さん
(8) 「祖母の墓を抱きしめて」/梅山太郎さん
(9) 「祖母VS母・お墓バトル」/森下純一さん
(10) 「一片の桜」/咲ママさん
(11)「心の掛け橋 」/棚橋すみえさん
(12)「おじいちゃんがくれたもの」/匿名希望さん
(13)「お墓物語」/寺田聡さん
(14)「温かい土」/渡辺笑子さん
(15)「父の死と我が使命」/匿名希望さん
(16)「孫に引かれて歩む道」/今野芳彦さん
(17)「墓石は語る」/伊東静雄さん
(18)「癒しの園」/加納一馬さん
(19)「家族の縁をつなぐお墓」/ももいちごさん
(20)「プロポーズはお墓で」/仁平井清次さん
(21)「お墓が仲人」/岡部晋一さん
(22)「桜咲く春の奇跡」/サカナさん
(23)「お墓で集うイトコ会」/前田喜久子さん
(24)「墓守娘のつぶやき」/久米早緒里さん
(25)「墓の花筒作り」/山本信之さん

今回は、愛知県在住の北山亮司さんの作品、
“「天保」の年号”をご紹介させていただきます。
心温まるエピソードを通じて、家族や大切な方との絆や、
命の尊さを考えていただくきっかけになればと考えております。


“「天保」の年号”/北山亮司さん(63歳・愛知県)

本堂の横にある墓地の片隅に置かれた小さな石。


これが生まれてすぐ息を引き取り、
顔も姿も記憶に残っていない私の妹の墓。


手を合わせる墓がもう一つ。


父の祖父母たちの墓。


大きさも形もありふれたものだが、
周りのものに比べ妙に古くさい。


天保時代の墓石

色は黒ずみ、角は丸く、刻まれた文字も分かりにくい。


ある時、ふと墓の古くささに興味を持ち、刻まれた文字を読んだ。


そして、記憶に残ったのが「天保」の年号。


「天保」で思い当たるのが「天保の改革」。


確か1840年代。


…とすると、「天保」と刻まれた人は170年ほど前に亡くなった人。


この人は、私の何に当たるのだろう。


父の生まれた年は知っている。


日露戦争

祖父は、若い時に日露戦争があったと言っていたから、
生まれたのは、1880年頃だろう。

その前を30年ごとに区切って考えれば、
1850年、1820年とさかのぼれる。


祖父の前は曽祖父母、その前が高祖父母。


…ということは、「天保」は高祖父母、
もしくは、その父母が亡くなった年号。

祖父母をおじいちゃん、おばあちゃんと表現すると、
一気に心と時間の距離が縮まる。


ずいぶん可愛がってもらった。


同じ家で暮らしていたわけではないが、
毎年お祭りに連れて行ってもらった。


そして、仏壇に手を合わせるようにと、よく言われた。


いつもお菓子をもらっていた。


大人になってもお年玉をくれた。


お墓は先祖との絆

どうやら、この墓には私のおじいちゃん、おばあちゃんのおじいちゃん、
おばあちゃんかひいじいちゃん、ひいじいちゃんが眠っているらしい。


お墓と向き合っていると、亡くなった人が浮かんでくる。


逢ったこともない人がなぜか近く感じられる。


思いは前に後ろに連綿と続く命のつながりへと向かい、
私を「じいじい」と呼ぶ孫たちにも及ぶ。

つくづく命のつながりと時間の流れの不思議さ、
そして、私がその中に存在していることを実感させる。

どうやら、私にとってお墓とは、
亡くなった人を思い起こさせるだけでなく、
命のつながりを考えさせ、感じさせるもののようである。


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■お申込み方法

お申込みは第一石材までFAXまたはEメールにてお申込みください。
FAX・メールには、"「お墓物語」希望/マイベストプロ神戸"とご記入の上、
※お名前・ご住所・電話番号も必ずご記入ください。

・FAX:078・515・2737(24時間受付)
・メールでのお申込みはこちらまで
http://www.daiichisekizai.com/inquiry/site/

「お墓物語」は、近畿地方の方限定でお送りさせていただきます。
なお、部数に限りがありますので業者の方のお申し込みはご遠慮ください。


             
            ~つづく~



次回は、川上さゆりさん(23歳・栃木県)の作品、
「祖母の言葉から」をご紹介させていただきます。


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この記事を書いたプロ

能島孝志

お墓のプロ

能島孝志(株式会社第一石材)

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