関西初! 納骨室に水が入らないお墓 (2)「こんなもの?」それで良いのか?
以下のコラムからの続きです。
最初からご覧になってください。
(1)実は墓石の中は水浸し!?
(2)「こんなもの?」それで良いのか?
(3)富山の宮崎様とのご縁
水さえ入らなければそれで良しという訳ではない!
富山県の水が入らないお墓の形をそのまま踏襲すれば簡単ですが、
お墓の形は地域により異なりますし納骨方法も違います。
それに加え、お客様の好みや宗旨・宗派などの絡みもあります。
それらを考慮しつつ、お客様の墓所に合わせたサイズにて、
水が入らない新たな構造にて設計の上、ご提案を致しました。
我ながら良く出来た構造だと納得をしながらご説明させて頂き、
お客様も喜んで下さり、ご家族と相談すると言って頂きました。
その後、まもなくしてお客様から連絡がありました。
正式契約の申し出のご連絡かと思いきや、
「この設計内容ではダメ!」との事です。
ご提示した設計内容では、確かにお墓の中には水は入らないが、
お墓を掃除する際に、お骨を納めてある部分の上を、
足で踏んでしまうのでは?と親族からの指摘があったそうです。
ご親族から「NO!」と言われたとの回答を聞かされた時には、
正直、ショックでした、と言うより「万事休す」の想いでした。
お客様のご要望通りの形、サイズにて設計をさせて頂いたのですが、
ご指摘の部分にまで頭がまわっておりませんでした。
細長い縦長の形状の墓所であったため、お墓の掃除をする際に、
お骨を納めてある部分の上を踏んでしまう可能性があったのです。
その時は、「とにかくお墓に水が入らない方法はないか?」
…という点だけに考えが行き、ご家族のお気持ちの部分にまで、
配慮した構造にてご提案が出来なかったことを深く反省いたしました。
「水が入らないお墓」だけではなく新たな発見
ふりだしに戻り、一から新たな構造を考えるにしても、
すでに納骨式の日程が決まっておりましたのでどうしたものか…
「現時点ではこの提案以外には当社では思いつきません」
「お骨が入っている上を踏むと言っても直に踏むわけではないし…」
「何よりも水が入らない方が良いのでは」
「もう少々、納期を頂けるなら考えられないこともないが…」
…などなど、言い訳がましい言葉が一瞬頭をよぎったのは事実です。
しかし、それだと結局は関西のお墓は「こんなもの?」と言う、
これまでの考え方となんら変わりのないことになってしまいます。
ご納骨の時期や中国の旧正月による工場の長期休暇などの諸事情もあり、
1カ月程しか時間の猶予がない中で、再度設計を試みました。
そして、ようやくお客様にも納得して頂ける仕様にてご提案ができ、
改めて、客観的な目で設計図を見たときに新たな部分に気付いたのです。
これまでの墓石より格段に優れた強度を持った構造
お客様のご要望を受け、「カロート(納骨室)に水が入らない墓石」、
という部分に注力して、関西での新たな構造の墓石を考えてきた結果、
これは、「お墓の中に水が入らない」という新たな特徴だけではなく、
これまでの墓石より格段に優れた強度を持った構造になっていたのです。
私ども、第一石材は1995年(平成7年)に独立開業いたしました。
ちょうど、阪神・淡路大震災が起こった年で、
家や建物だけではなく、数多くのお墓も倒れました。
今思えば、あの時代にこの構造の墓石があればとつくづく思います。
◇水が入らない!
◇格段に優れた強度!
◇長期間修理不要の耐久性!
神戸型墓石をはじめとする、これまでの関西方面の墓石と比較して、
あらゆる面での仕様を大幅にレベルアップすることが出来たのです。
これは、予想外の副産物ですが、大きな自身に繋がったのは事実で、
これなら、今後、多くの方にお薦めできるという確信が持てました。
後になって感じたことですが、わずか1か月間という短い期間で、
よくこれだけの構造が思いついたものだと自画自賛しております。
~つづく~
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