お墓は要る!要らない?(10)『先祖の話』解説講演会⑦お正月とお盆
(1)近年における葬送の変化
(2)「生と死の尊厳」の回復
(3)『先祖の話』解説講演会開催
(4)『先祖の話』解説講演会①人は死んでも生きている?
(5)『先祖の話』解説講演会②お墓ってなんだろう?
(6)『先祖の話』解説講演会③肉体と魂の行き場所
(7)『先祖の話』解説講演会④ご先祖様を招く方法?
(8)『先祖の話』解説講演会⑤霊は融合合体できる?
(9)『先祖の話』解説講演会⑥天皇家の氏神様がどこの家にもあ
(10)『先祖の話』解説講演会⑦お正月とお盆
(11)『先祖の話』解説講演会⑧氏神様もボディガードを雇う?
(12)『先祖の話』解説講演会⑨「ご先祖様」とは誰?
(13)『先祖の話』解説講演会⑩ご先祖様は何でも聞いてくれる
(14)『先祖の話』解説講演会⑪ご先祖様の特性=役割・働き
〜上記のコラムからの続きです〜
以下は、2014年9月23日(火・祝)に神戸国際会館で行われました、
小畠宏允氏による、『先祖の話』解説講演会の内容を解説したものです。
お墓で一番大切な部分はどこか?
さて、お墓で一番大切な部分はいったいどの部分でしょう?
「一番上の「○○家之墓」などが書いてある部分」
「墓石の横にある、お戒名などが彫刻されている霊標(墓誌)」
「ご遺骨を納めるカロート(納骨室)」
「お墓参りをする子孫たち」
「大地の自然である土地(墓地)」
「家紋」
「墓石の一番下の台」
「ご近所付き合い」
いろいろな意見が出ましたが、いずれも肝心の主人公がいません!
お墓の主人公は「お骨」なのです。
お骨の中にご先祖様がいるのです。
お墓選びの際には、もちろん石のことも大事ですが、
お骨がお墓の主人公で一番大切なものなのです。
この大切な人のお骨を大地に還してあげる装置を『お墓』と言うのです。
日本人は、このお墓に「石」を使うことを始めました。
このことは、日本神話に「千曳岩(ちびきいわ)」として書かれています。
これが、日本人の墓石の始まりなのです。
お骨がなければ、お墓に「魂」の入れようがありません。
幸せの交換
「入魂式」と言ってこの大切なお骨の魂をお墓の棹石(仏石)に入れます。
また、お墓を動かすときには、この魂を抜いて作業を行います。
(ただし、浄土真宗ではこの考え方はありません)
なぜ、わざわざ墓石の棹石(仏石)に魂入れをするのかというと、
お墓参りをする時に、納骨室を空けてお骨に向かってお参りをしますか?
大地の自然で静かに眠っている仏様を、お墓参りの度に、
がさがさと開けたり閉めたりすることはしません。
その代わりに、お骨の魂を墓石の棹石(仏石)に移してお参りをするのです。
すなわち、墓石の棹石は「ご位牌」と同じ役目をしているのです。
そうして、子孫が「おじいちゃん来たよ」「おばあちゃん来たよ」
と、度々お墓参りに来てくれると、ご先祖様はとても嬉しいですよね!
嬉しいとどうなるかと言うと、ご先祖様は「幸せ」になります。
ご先祖様を喜ばすと、子孫の悩みや苦しみや願い事、家が栄える事など、
あらゆることをここでお願いすれば、ご先祖様が必ず実現してくれるのです。
そして、子孫も「幸せ」になるのです。
これは、いったい何を行っているのでしょう?
実は、『幸せの交換』をやっているのです。
お墓に限らず、仏壇、神棚、神社など、全てでこれが行われているのです。
これらのいずれもに、ご先祖様がいることが分かっていないのです。
ご先祖様を喜ばすためには、必ずお祭りをする、お墓参りをする、
お仏壇に手を合わせる、感謝をすれば、ご先祖様は願い事を聞いてくれます。
どんなことでも、お願い事をすれば良いのです。
世間では、「お仏壇やお墓で願い事をしてはいけない」と言う人がいますが、
決してそんなことはなく、願い事を言ってくれるのを待っているのです。
それは、皆さんがお骨になればすぐ分かります。
お墓を考えるときには、自分がお骨になって考えるとよく分かります。
そして、人間がお骨になった時、「どんな事が出来るのか?」
「どんな力があるのか?」を描いているのがこの本『先祖の話』なのです。
この本、柳田國男著『先祖の話』は、お墓のバイブルでもあり、
仏壇のバイブルでもあり、神棚や神社のバイブルでもあるのです。
~つづく~
■『墓石大賞』受賞・5度の実績!
1級お墓ディレクター・能島孝志がご提案する
震度7に対応した“こだわりのお墓づくり”はコチラまで
http://www.daiichisekizai.com/