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お墓は要る!要らない?(14)『先祖の話』解説講演会⑪ご先祖様の特性=役割・働き

2015年8月9日 公開 / 2017年2月9日更新

テーマ:先祖供養

コラムカテゴリ:冠婚葬祭

コラムキーワード: お墓参りお墓

(1)近年における葬送の変化
(2)「生と死の尊厳」の回復
(3)『先祖の話』解説講演会開催
(4)『先祖の話』解説講演会①人は死んでも生きている?
(5)『先祖の話』解説講演会②お墓ってなんだろう?
(6)『先祖の話』解説講演会③肉体と魂の行き場所
(7)『先祖の話』解説講演会④ご先祖様を招く方法?
(8)『先祖の話』解説講演会⑤霊は融合合体できる?
(9)『先祖の話』解説講演会⑥天皇家の氏神様がどこの家にもあ
(10)『先祖の話』解説講演会⑦お正月とお盆
(11)『先祖の話』解説講演会⑧氏神様もボディガードを雇う?
(12)『先祖の話』解説講演会⑨「ご先祖様」とは誰?
(13)『先祖の話』解説講演会⑩ご先祖様は何でも聞いてくれる

〜上記のコラムからの続きです〜


以下は、2014年9月23日(火・祝)に神戸国際会館で行われました、
小畠宏允氏による、『先祖の話』解説講演会の内容を解説したものです。


これまでの日本人の「死後の世界」についての考え方


柳田國男氏は「先祖の話」の中で、“死の親しさ”として、
これまでの日本人の死後の世界についての考え方を述べています。

「日本人の多数が、もとは死後の世界を近く親しく、
何かその消息に通じているような気持ちを抱いていたということは、
いくつもの理由が挙げられる……ここに四つほどの、特に日本的なもの、
少なくとも我々の間において、やや著しく表れているらしいものを列挙する」


「第一には、死してもこの国の中に霊は留まって、
遠くには行かぬものと思っていたこと」

→子孫の家が見えるところに位置する里山にご先祖様はいて、
常に子孫の日常の生活を見守っていると考えられていました。

日本人の死後の世界観

「第二には、顕幽二界(この世とあの世)の交通(行き来)が重く、
単に春秋の定期だけではなしに、いずれか一方のみの心ざしによって、
招き招かるることが、さまで(さほど)困難でないように思っていたこと」

→春、秋のお彼岸だけではなく、日々の生活の中で念じれば、
ご先祖様はいつでも来てくれるものだと考えられていたのです。

お仏壇の前で、チーンとお鈴を鳴らせば来てくれるのです。

臨終前の願い事は必ず叶う

「第三には、生人の今わ(今際)の際の時の念願が、
死後には必ず達成するものと思っていたこと」

→生きている人が臨終のときに考える願い事などは、自分が死んだ後に、
必ず達成できるものと、圧倒的多数の日本人がそう考えていたようです。

「第四には、第三の考えのもと、子孫のためにいろいろの計画を立てたのみか、
さらに再び三度生まれかわって、同じ事業を続けられるものと思った者も多かった。


ご先祖様にはどんな力があるのか?


ご先祖様(祖霊、氏神)をねんごろ(丁寧)にお祀りすれば、
即ち、お仏壇に手を合わせる、お墓参りなどをきちんとすれば、
家が安泰に富み栄え、特に田や畑が十分にその生産力を発揮するものと信じられ、
かつ、その反応、効果が身近に感じられることを各家が実際に体験していたらしい。

先祖供養の効果

先祖にはその志(子孫を加護し繁栄をもたらし、悩み苦しみを救う)があり、
また、その力(実現する)があり、また外部にもこれを可能ならしめる条件、
即ち、お仏壇であり、お墓であり、神棚であり、神社などが具わっていることを、
人々は、長い長い経験の中で、いつとはなく覚えていたのです。

まさに、ご先祖様は一家の繁栄や功徳を実現してくれる、
本当の福の神であり、オールマイティのサプリメントなのです。

だからこそ、「自分のご先祖様は○○!」なんて軽々しくは言わなかったのです。


日本のお祭りは「先祖祀り」


田植えをしてから稲穂が実るまでが農家にとって一番の心配ごとです。


この時も、ご先祖様は田んぼの横に降りてきてくれるのです。
これを、「御田(おた)の神」「農神(のうがみ)」と言います。


ちゃんと作物が育つよう、見守ってくれているのです。

祭りと先祖祭祀

そして、ご先祖様に対し、一番最初に収穫したお米を捧げるのが、
五穀豊作を祝う「新嘗祭(にいなめさい)」であり、秋祭りなのです。


春には、田植えの前にお祭りを行います。


日本全国各地で行われている、春や秋のお祭りは、
実は、ご先祖様に感謝をする「先祖祀り」をしているのです。



          ~つづく~



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能島孝志

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能島孝志(株式会社第一石材)

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