「大島石墓石」の価格・ランク・品質を徹底解明!(8)日本と中国で加工精度が違う!
(1)「庵治石」ってどんな石?
(2)鉱物学的に見る庵治石の特徴
上記のコラムからのつづきです
3.庵治石の種類
「庵治石」の故郷は、四国・香川県高松市の
庵治町と牟礼(むれ)町の境、庵治半島のほぼ中心に位置する、
山の全域が花崗岩の層で成り立っている“八栗五剣山”です。
世界でも、墓石材のダイヤモンドと称される「庵治石」も、
地質学的には、その他多くの墓石材と同様に花崗岩の一種です。
庵治石は石英・長石・雲母などの構成鉱物の結晶が極めて小さく、
結合もち密なため、他の花崗岩と比べると、より硬質な石材です。
世界的に評価の高い庵治石の歴史は非常に古く、
平安時代の後期から採石・加工がはじまり、
遠く京都にまで送り出されていたとのことです。
それからおよそ1000年月もの長きにわたり、
今日まで常に大きな注目を集め続けてきたのです。
その庵治石も、含有する構成物質の組織の大小により、
「庵治石細目(あじいしこまめ)」、「庵治石中目(あじいしちゅうめ」、
「庵治石中細目(あじいしちゅうこまめ)」の3種類に分類されます。
さらに、これらの庵治石は、40事業所ほどの採石丁場から採掘され、
それぞれの丁場、採掘時期などによって原石の良し悪しが大きく異なります。
庵治石細目
この3種類の庵治石の中でも、最も高級なのが「庵治石細目」ですが、
庵治石細目にも種類がピンからキリまであり、値段も倍以上も違ってきます。
庵治石細目は原石内に含まれる小さな黒雲母の数が多く、
磨くと青黒い細かな「紺がすり」のような模様が現れるものもあります。
これが、庵治石最大の特徴で主に「庵治石細目」の高級材だけに現れる、
「斑(ふ)」又は、「ぼたん」と呼ばれる庵治石最大の特徴である現象で、
石に湿り気、潤いを与えたような二重のかすり模様を見せてくれます。
この現象は、世界中の石材の中でも類がなく、
庵治石の最高級品だけに現れる極めて希少な現象です。
庵治石細目は、この「斑」が浮く美しさと、
長い年月を経ても艶やかな光沢を保ち、
低い吸水性と極めて硬い硬度の耐久性を誇る、
名実ともに世界一の最高級墓石材として折り紙つきの素材です。
けれども、人工的にこの「斑」を付けたものや、
中国の石材加工工場でつくられた粗悪な墓石も数多く存在します。
極めて加工が難しく、最も値段の高い石だけに、
「庵治石細目」で墓石をお考えの際には細心の注意が必要です。
【庵治石細目の物性データ】
■比重:2.66
■吸水率:0.19%
■耐用強度:24.2㎏/㎡
庵治石中目
「庵治石中目」の主な構成物質は庵治石細目と同様、
石英・長石・雲母を主として構成されていますが、
含まれている黒雲母の数が庵治石細目と比べて少ないため、
庵治石細目より、見た目が白っぽく見えますが、
硬度など、庵治石ならではの優れた特性にあまり差異はありません。
また、少量の白雲母も含まれていますので、
銀粉を吹いたような輝きを見せるものもあります。
庵治石中目の高級品には庵治石細目と同様に、
みごとな「斑」が浮き出るものもあり、
白い色目の長石との上品なコントラストが、
庵治石中目ならではの優美な光沢と風合いをかもしだしています。
価格も庵治石細目と比べると少々廉価となっていますが、
それでも、他の墓石材と比較すると、やはり高価で、
愛媛県産「大島石」の高級材と同等の価格となる高級墓石材の一つです。
しかし、この「庵治石中目」も採石される丁場により品質は様々です。
変色・変質しにくく、みごとな「斑」が浮いている素晴らしいものから、
わずか数年でサビがでて、変色の著しいものまでピンからキリまであります。
庵治石中目の墓石を購入する際にも、庵治石細目と同様に、
庵治石をよく知り、産地と密接な関係を持つ石材店を選ぶことが重要です。
【庵治石中目の物性データ】
■比重:2.67
■吸水率:0.20%
■耐用強度:18.8㎏/㎡
庵治石中細目
「庵治石中細目」は石目の細かさも色合いも、
庵治石細目とちょうど中間の雰囲気を持つ石です。
庵治石細目と比較すると、含まれる黒雲母の数が少ないため、
庵治石中目とまではいきませんが、やや白っぽく見えます。
その中でも、黒っぽい色調の黒口と、白っぽい白口とがあり、
黒口には、庵治石細目ほどではないが、
庵治石特有の「斑」が浮き出るものもあります。
白口は庵治石中目によく似た雰囲気で、
清楚で上品な風合いを持っています。
庵治石細目と庵治石中目と比べ、採石量が少ないため、
近年では墓石としての建立数も少ないのが現状です。
硬度は細目とほぼ同じで、透明感と繊細で優しい石質が高級感を備えています。
【庵治石中細目の物性データ】
■比重:2.67
■吸水率:0.20%
■耐用強度:20.0㎏/㎡
庵治石は世界に類の無い質の良さと希少価値から、
現存する石材としては世界一と評され、
産地には数多くの有名彫刻家がアトリエをかまえています。
庵治石は他の石材では感じられない独特の雰囲気を持ち、
四季を通しての様々な表情を楽しませてくれます。
春のほのぼのとした日差しによって際立つ透明感のある青色。
夏には暑さをしのぐ優しさを兼ね備えた躍動感。
秋には紅葉と共に深みを増した風合い。
冬には静寂と暖かさを感じさせてくれます。
日本の風土で育まれた庵治石は日本人の心の石でもあるのです。
~つづく~
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