妊娠中のカフェイン摂取も子供に好影響?
コーヒーでダイエット?
おはようございます。福島市 さとうクリニック内科・消化器科の佐藤です。今朝は‘コーヒーでダイエット?’というお話です。
嗜好品としての役割だけでなく、健康面でもさまざまな効用が確認され、近年注目を集めるコーヒー。コーヒーを飲む人は飲まない人と比べて、心疾患や呼吸器疾患、脳卒中などのさまざまな死因による死亡のリスクが低い肝機能や炎症が改善するといったことが、数万人以上を長期間観察した研究から示されている。
また、認知症の進行が抑えられることや、運動前にコーヒーやコーヒーに含まれるカフェインを摂取すると、運動能力が上がることも報告されている。ただし、コーヒーやカフェインがどのようなメカニズムで効くのかについては未解明な点も多い。
今回明かされたのは、カフェインによって肥満が改善するメカニズムの一端。エネルギー消費や食欲をコントロールする脳の仕組みに関与しているようだ。まず、通常の餌を与えた肥満マウスと比べて、高脂肪食を与えた肥満マウスでは、生体内に広く分布する「アデノシン」という物質が脳脊髄液や血液で増え、このアデノシンが結合する受容体「A1R 」が脳の視床下部で増えるのを確認。A1Rが増えたマウスは過食し、体重、血糖値、中性脂肪値の増加が見られた。このマウスの脳にカフェインを直接投与、または餌に混ぜて与えたところ、エネルギー消費が増え、過食が抑えられ体重が減少し、血糖値と中性脂肪値の異常も改善した。
こうしたカフェインの働きには、視床下部の重要な構成要素である室傍核(PVN)から産生されるホルモン、オキシトシンが媒介役として重要なことも分かった。カフェインがPVNの神経細胞に発現したA1Rを阻害すると、オキシトシンの放出が促されてエネルギー消費を増強するという仕組みだ。
しかし、実験でマウスに与えたカフェインは体重1kg当たり60mgと高用量。研究者らは一般的に人で安全と考えられる上限量は1日400mgまでであることに触れ、さらに検討が必要と結んでいる(Nat Commun. 2017 Jun 27;8:15904.)。
近年、コーヒーの有用性が様々取り上げられて来ていますが、今回はダイエットにも効果が?という報告ですが、残念ながらかなり大量に飲用しないと駄目な様ですから直にダイエット効果があるとまでは言えない様です。