福岡の偉人:北九州市「無法松の一生」岩下俊作
福岡民、ヤクルト。
知らない人、ほぼいない。
子どもの頃。
冷蔵庫を開ける。
ヤクルト発見。
「やった。」
あの小さな一本。
飲み終わったあと、
容器を並べて遊んだ人も
いるんじゃないでしょうか。
ところが、最近知りました。
あのヤクルト。
実は、福岡生まれ。
( ̄▽ ̄;)
1935年。
福岡市で、
ヤクルトの製造・販売が始まったそうです。
つまり、
世界中で飲まれている、
あのヤクルト。
出身地、福岡市唐人町。
……知らんかった。
福岡民なのに。
これはいかん。
ということで。
行ってみました。
だって、
「世界のヤクルトの発祥地」
そりゃ期待します。
福岡民、ヤクルトの実家に勝手に期待する
世界企業の発祥地。
私の脳内では、
もう始まっています。
巨大ヤクルト。
ドーン。
記念館。
ドーン。
ヤクルトタワー。
ドーン。
「ここから世界へ!」
「福岡から世界へ!」
「乳酸菌、世界進出!」
みたいな。
もしかしたら、
ヤクルトの聖地。
乳酸菌を感じながら、
静かに手を合わせる場所くらい。
完全に、勝手な期待。
そして、
現地到着。
……ヤクルト一本。
道路脇。
以上。
……世界のヤクルトの発祥地ですよね?
今から、世界企業のルーツを見るんですよね?
なのに。
ヤクルト一本。
しかも、
ものすごく静か。
「ここから世界へ!」
でもない。
「世界のヤクルト、福岡から始まりました!」
でもない。
なんなら、
「……ここです。」
くらい。
声、小っさ。
世界企業の実家なのに、町内会より控えめ
福岡から。
全国へ行って。
そして、
世界へ行った。
なのに実家。
一本。
この、成功した子どもと実家の温度差。
子どもは世界を飛び回っている。
海外にもいる。
世界中で飲まれている。
なのに実家では、
お母さんが、
「まあ、あの子も元気にしとるみたいよ。」
くらいの顔で
ヤクルト一本見てそうです。
もうちょっと、
自慢して良いんじゃない??
「うちの子、世界で頑張ってます!」
くらい言っていい。
横断幕を出してもいい。
巨大ヤクルトを置いてもいい。
ヤクルト型のベンチくらいあってもいい。
なのに。
一本。
徹底した実家感。
でも、本当にここから世界へ行った
笑ってしまいましたが、
歴史を調べてみると、
ちゃんとすごい。
1935年。
創始者・代田稔博士が、
乳酸菌シロタ株を含む飲料を福岡市で発売。
その根底にあったのは、
「病気になってから治す」のではなく、
「病気にならないように。」
という予防医学の考え方。
福岡から全国へ。
全国から世界へ。
そして今では、
世界中で飲まれている。
出世したな。
福岡で生まれた子が、
全国デビューして。
世界デビューして。
海外にも行って。
世界中で飲まれて。
・・・立派になった。
なのに。
実家、一本。
ここまでくると、
なんだか愛着が湧いてきます。
派手じゃない。
騒がない。
「うちの子、すごいんですよ!」
とも言わない。
ただ、一本。
「ここから始まりました。」
みたいな控えめな顔。
福岡民、自分の街のすごさを知らなすぎ問題
そして、
今回いちばん驚いたのは、
私だけじゃありません。
たぶん、
福岡民。
かなり知らん。
ヤクルトが福岡生まれ。
しかも、出発地点が唐人町。
いや。近っ。
自分の街なのに
・・・知らん。
毎日スマホで、
世界中の情報を見ています。
海外のニュースも見る。
知らない芸能人の近況も知る。
SNSで、知らない人の昼ごはんまで知る。
なのに、
自分の街の情報だけ、
なぜか既読がつかない。
( ̄▽ ̄;)
地元って、そういうところがある。
近すぎると、見えない。
世界企業の実家は、ずっと実家だった
今回、
ヤクルトが福岡から世界に出ていったこと以上に、
私が気になったのは、
その、実家。
世界企業。
福岡生まれ。
世界進出。
世界中で飲まれている。
そして。
実家には、
ヤクルト一本。
……なんかもう。
子どもが大成功して、
世界中を飛び回っているのに、
実家だけ、
ずっと実家。
「うちの子も、立派になったもんだ。」
と、ヤクルト一本を眺めながら
静かに言ってそうです。
派手な観光地じゃない。
巨大な施設もない。
でも、そこから世界に出ていった。
そう思うと、
この一本が、
急にカッコよく見えてくる。
……でも。
世界企業の実家。
せめて二本置いてほしい。
( ̄▽ ̄;)



