アラミド繊維について

熊田茂雄

熊田茂雄

テーマ:材料技術

 アラミド(英語: aramid, Aramid fiber)とは、芳香族ポリアミド系樹脂の総称で、高い耐熱性と切断・摩耗などに強い性質を持つ合成繊維です。

 アラミド繊維は、ナイロンと同じポリアミド系ですが、ナイロンが脂肪族構造なのに対し、アラミドは芳香族構造を持つため、より高い耐熱性・強度を実現しています。

 アラミド繊維は、芳香族ポリアミド(アラミド)から作られる高機能繊維で、耐熱性・高強度・難燃性に優れることが最大の特徴です。特に メタ系(耐熱) と パラ系(高強度) の2種類があり、その用途が大きく異なります。

 アラミド繊維の主な特徴は、下記のようになります。
 ・高耐熱性:400℃でも分解しない(メタ系)
 ・高強度・高弾性率:鋼鉄の約7倍の引張強度(パラ系)
 ・難燃性:LOI値29〜32(メタ系)
 ・軽量:比重約1.4前後で軽い
 ・耐薬品性・耐摩耗性が高い

 アラミド繊維の主な用途は、下記のようになります。
 ・警察などが着用する防弾チョッキ・防刃手袋(高強度)(パラ系)
 ・消防士用の消防服・防火服(難燃性)(メタ系)
 ・石綿の代わり(メタ系)
 ・船体の補強や縄(パラ系)
 ・スマホケース(軽量・強度)(パラ系)
 ・自転車タイヤ・ブレーキパッド(耐摩耗性)
 ・光ファイバーケーブル補強材(パラ系)
 ・航空宇宙用途(火星探査機パーセヴェランスのコード)
 一方、アラミド繊維の欠点としては、以下の項目が挙げられます。
 ・紫外線に弱い(劣化・変色)
 ・アルカリに弱い(洗濯時は中性洗剤推奨)
 ・染色性が悪い(原着糸が使われることも)

 アラミド繊維は、「軽い・強い・燃えにくい」という特性を併せ持つ、まさにスーパー繊維です。 産業資材から防護服、宇宙開発まで幅広く使われています。

(参考ブログ)
https://www.pec-kumata.com/post/aramid

リンクをコピーしました

Mybestpro Members

熊田茂雄
専門家

熊田茂雄(生産技術コンサルタント)

PEC-KUMATA 生産技術コンサルタント

工程設計や工場管理に40年以上従事した現場経験をもとに、生産技術コンサルティングを提供。品質改善や生産性向上などQCD課題の改善策とあわせて、先端技術や異分野を取り入れた技術方向性もアドバイスします。

関連するコラム

プロのおすすめするコラム

コラムテーマ

コラム一覧に戻る

プロのインタビューを読む

ものづくり現場の経験豊富な生産技術コンサルタント

熊田茂雄プロへの仕事の相談・依頼

仕事の相談・依頼